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<「本気出しちゃうよ?」コミュニティの真のパワーとは>78/100

昨今、「コミュニティ」って一種の流行り言葉みたいになっていて、でもなぜそれが必要とされるのか、改めて考えてみました。


「斬り合い」と「掛け合い」

世界には「斬り合い」を楽しむ人と「掛け合い」を楽しむ人がいます。

斬り合いを真剣勝負とするなら、掛け合いは互いが空気を読んでちょうどいい攻めと受けを回します。卓球で例えてみれば、オリンピックは斬り合いで、温泉でやるラリーは掛け合い。どっちがいいという話ではなく、両者は別物だという話。

そして、僕たちの生活のほとんどは「掛け合い」で埋められているんだと思います。「斬り合い」が成立するには、知識・情熱・スキル・フィジカルなどその領域で必要なことが拮抗している必要があるので、そんなシチュエーションは滅多にないからです。

壊れるのが怖いから、斬れない

だから、みんな「ちょうどいい」ところで掛け合って、楽しくやってる。

それが悪いかって?まったく悪くないです。

掛け合いを楽しめる人は、上手に人生を楽しめる人です。合コン、キャバクラ、同窓会なんかは掛け合いの典型なので、これを楽しめる人は掛け合い上手と言っていいでしょう。でも、心のどこかでは、手加減なしでの斬り合いを望んでいる自分がいます。

だけど本気を出したら壊れてしまうのが怖い
相手が壊れる、空気が壊れる、関係が壊れる
壊れるかもしれないのにアクセルは踏めない

昔から飲み会の席で避けるべき話題は野球・宗教・政治といわれてきました。人が真剣になりやすいテーマだから、掛け合いの舞台には不向きということでしょう。合コンの席で「あなたの夢は何?」というテーマがKYに感じるのは、掛け合いの舞台に真剣が登場するからなのかも。

「本気出しちゃうよ?」がコミュニティの真のパワー

筋トレに一所懸命な人は必ず「何目指してるのwww」といじられた経験があります。これは掛け合いの世界では普通でも、斬り合いの世界には存在しないコミュニケーションです。

僕は極端な食事制限をするボディメイクの世界は、健康やパフォーマンスの観点から好きではありませんが、でもその世界の住人同士は同じ価値観のもと斬り合えているんだと思います。

週7のジム通いも、過度なプロテイン摂取と糖質制限なんて当たり前。でも「何目指してるのwww」とせせら笑う人はそこにはいない。だから、手加減せずに、心が(体も)裸の自分でいられるのでしょう。

自分が好きなことや得意なことで、手加減しなくても壊れない人たちに出会えたら…

「本気出しちゃうよ?」

僕はこれがコミュニティの真の魅力なんじゃないかと思うのです。

「日本は世界トップの高齢社会で、健康寿命の延伸が課題だから、若いうちから運動習慣を身につけましょう!」この一点の曇りもない正論で世の中が動かないことはよくわかりました。

「動作を鍛える」価値ある運動コンテンツと、人のリミッターを外すコミュニティの力がかけ合わさった時、初めて人の習慣とパフォーマンスに大きな変化が生まれるはず。

日本の運動文化を変革するために生まれたライフスタイルブランドGRIT NATION。僕たちがコミュニティにこだわる理由を改めて考えると、こんな感じなのかなというお話でした。


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