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【目次】『教室を生きのびる政治学』(岡田憲治著)

序章 大前提:力を抜いて自分を守る

――善・悪・社会

◆教室のなかの安全保障
日々の悩みや不満から始める
「今日からあなたは主権者です」
◆だれも立派な人にはなれません
自分の足元から考える
天気予報も出口調査もハズれる
頭と身体を動かすために
立派な人になるより切実なこと
◆友だちが100人も必要なワケがない
ゆるくつながること
顔も知らない隣人たちの集まる「社会(ソサエティ)」
僕たちは一人残らず弱くて小さい
◆世界史に一度しか登場しない僕たち
一人の人間がいることの奇跡
違う人間同士がもつ同じもの

第1章 言うことを聞く/聞かせるということ

――権力・合意・自治

◆政治とは「選ぶ」こと
「人の言うことを聞く」とはどういうこと?
選んで、決めて、受け入れさせる
◆僕たちの心の習慣――理由を放置したまま従う
「一同、礼!」というナゾの儀式
なぜ先輩の言うことを聞くのか
◆トンデモ校則は守るべき?
なぜ女子だけ靴下の色が指定されるのか?
とっくに政治に巻き込まれていた
「デートは親に知らせろ」という校則をどうする?
そんな法律ありません
大人はわかってくれない?
合意がなければ約束も消える:社会契約論
◆「みんなで決めた」というフィクション
「みんなで決める」にともなう面倒
「人のせいにできない」という気持ち
コスパで決めて何が悪い

第2章 どうして「話し合い」などするのか

――議論・中立・多数決

◆話し合いは失敗する
話し「合って」ないじゃん
正しい結論は目的ではない!?
いっしょに歩いた道と分かれた場所
議論をレベルアップする
◆偏りを確認するために
幸福という基準――人間はみんな偏っている
どれが最も納得できるか
◆「論破」に含まれているもの
勝ち負けとは別次元のもの
言い負かして何を得る?
◆多数決=民主主義?――とりあえずの風速計
多数決と民主主義は関係がない
空気ではなく言葉を読む
◆黙っているが考えている
ケース1 自分の経験の範囲を超える
ケース2 言い方がわからない
ケース3 言えないんじゃなくて「言わない」
◆言い出せない人のための政治
ひたすら聞き倒す
ひたすら記録する
ひたすら励まして孤立させない

第3章 仲間をつくるということ

――対立・支持・連帯

◆友だちより「仲間」を
必要なのは親友ではない
友人関係を切り分ける
心など通じ合わなくても協力はできる
僕たちをうつむかせる「心の教育」
◆対立を恐れず、やみくもに戦わず
意見が「合わない」もいろいろ
人はみんな肯定されたい
損得勘定(そんとくかんじょう)はけっこう使える
「工夫」というもう一つの政治
◆上も下もない対等な僕たち――協力関係の組み立て
アメフット─民主主義の国が生んだシステム
リーダーになれという呪縛
「選択肢」を言葉で示す者
オペレーターとは誰か
フォロワーがもつ力

第4章 平等をめぐるモヤモヤ

――公平・公正・分配

◆心がザワつく厄介な「平等」
どうして「平等」が気になるのか?
「あの人だけ苦しまずに済んでいる」
ズルい? ズルくない?
◆平等を切り分けてみる
スタートラインでの平等――扱いの平等
初めからある不平等
入試における人種枠、男女別定員
◆平等でないと困る理由
カタマリが壊れる――敵意で分断される
自尊心を失わせる――ポテンシャルを眠らせる
グレートな人を発見できなくなる
「差別やイジメはいけません」では足りない
偏見から自由になれるか

第5章 政治は君たちの役に立つ

――責任・民主主義・政治

◆自己責任論なんて無視してよいのだ
君たちの力を削っていく言葉
「悪運も自分で始末しろ」ってか?
ほんとうの自立の意味
◆やり直しが前提のシステム――民主主義
迷う者たちにピッタリのやり方
最悪の事態を避けるために
◆学校でも家でもない場所へ
学校など命をかけて行くところではない
家は「学校的なもの」になりつつある
サード・プレイス――学校でも家でもないところ
セカンド・チャンスをくれない僕らの国
政治ができること――生きのびるために
君たちは政治をしている

おわりに
大人はなかなか変わりにくい
こんな世の中にしてしまった
政治学は教室を放置してきた
僕たちもかつては君たちだった


岡田憲治『教室を生きのびる政治学』(晶文社)は、4月24日発売予定!
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