本当に大切なことは文章では伝えられない
中国古典の逸話で、とてもいい話がありました。荘子の中の一節です。
輪扁は、斉の桓公(在位:前685年 - 前643年)が読書をしているところに居合わせ、問答をする。車輪づくりに長じていた輪扁は、実践と感性の重要性をわきまえ、言葉だけでは伝授できない技術があることを知っていた。このことを踏まえて、桓公に対して、「聖人之言」を読んでも昔の人の魂のかす(古人糟魄)しか得られない、自分も車輪を削る加減のコツは言葉では伝えられない、と述べたとされる[1][3]。そこから、言葉や文字で伝えることの難しさ[3]、あるいは、書き残された知識は得られたとしても、そこに尽くされていない肝心な神髄は理解することができないことを意味する比喩として言及される話となった。
荘子は基本的に著者の言いたいことを物語を通じて主張するというスタイルで、物語形式になっています。ちなみに輪扁は架空の人物です。
簡単に言うと、「本当のコツや神髄は言葉では表せないし、理解するには自身の経験も必要」と私は解釈しました。
言葉だけでは成功できない、言葉だけではすべて伝えきれない。これが紀元前から言われているというのは興味深いですね。
ネットは素人軍師で溢れかえっており、みな一様にえらそうなことを言っています。それらは偉人の残した言葉ですらないので「糟粕」ですらありません。無視しましょう!
結論:本当に大切なものは目に見えない by サンテグジュペリ
今回紹介したエピソードが入っています↓
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