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【ホルン超初心者マニュアル】④イスに座ってみよう

ホルン奏者の庄司知世です。
 この記事をご覧になる前に「①まずはじめに大事なことを言います」を読んでからこの先にお進み下さい!

読んでいただきありがとうございます(^^)
それでは先へお進み下さい。

さて、今回は【イスの座り方】です。
イスなんていつも座ってるから、いまさら何を教わることがあるの?と思いますよね。でも、これがとっっっても大事なんです!

STEP1.ホルンは柔らかくてすぐ凹(ヘコ)むということを知ろう

【ホルンはイスより弱い】
ホルンの事故第1位がイスに座った時にベルをぶつけて凹ませる
なんです。
イスより金属の楽器の方が強いんじゃない?と思う人も多いと思います。
その考え、大間違いです!
イスと勝負したら、負けるのはホルンなのです。

ホルンのベルは大きくてうすい】
ふつうの力でさわれば問題ないですが、強い力がかかると、いとも簡単にグニャっと曲がります。テレビでフライパンを曲げる芸人さんがいますが、ああいう人の手にかかればホルンなんてイチコロでしょう。

【ホルンをぶつけても凹みに気づかない人が多い】
学校の楽器はたくさんの人が使ってきたので、小さな凹みから大きな凹みまで無数にあると思います。
もともと凹みがたくさんあると、ぶつけても新しい凹みに気づかない

自分が凹ませている自覚が無い

ホルンが柔らかい事実を知る機会がない

これが負のスパイラルを生む大きな原因の一つです。
真っ白なカベにひとつでもラクガキされると、とても目立つし、ものすごい残念な気持ちになりますよね?
逆に、ラクガキだらけの汚いカベに、新しいラクガキが何個か追加されても、たいして気にならないですよね?
 !!楽 器 の 凹 み も 一 緒 で す !!
凹みがたくさんあると感覚がマヒして、楽器を大切にあつかう気持ちがどこかへ行ってしまいます。ですので、
・まず一人一人が楽器を凹まさないよう気をつける
という意識を持つことが、とても大事なのです。

ちなみにベルだけでなく、ベルの先の太い管の部分(ホルンを顔に見立てた場合のアゴの部分)が凹んでしまい、太さが半分くらいにペチャンコなっている学校楽器をたくさん見ます。

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ホルンだけでなく、金管楽器は金属で出来ていて固そうに見えますが、
管のは中は空洞(くうどう)なのです。
ジュースの空き缶と一緒で、強い力を加えれば簡単に凹んでしまいますよ!

STEP2.イスの形に注意しよう

【イスによって楽器とのキョリ感は全然違う】
さて、なぜそんなにベルをイスにぶつけてしまうのでしょうか?
答えは、ホルンのベルは思っているよりずっと大きいからなんです。
初心者のうちは、ホルンのサイズに慣(な)れるまでとにかく色んなところにぶつけてしまいがちです。でも実は、慣れていてもぶつけてしまうことがあります。
ホルンのサイズに慣れている私でも、たまにうっかりぶつけます。なぜなら、フリーランスの私は仕事によって現場が変わります。つまり、毎回使うイスがちがうので、あまりホルンにやさしくないイスだと、たまにぶつけてしまうこともあるのです。
イスの形は、ホルンにとって大きな問題です。
背もたれ、ヒジかけ、パイプイスのナナメのパイプetc...。キケンなイスは、世の中にたくさんあるのです!

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STEP3.ベルの大きさを理解しよう

【鏡や写真で自分を客観的に見よう】
ホルンを右手でわきに抱えて、鏡の前に立ってみましょう。
このような感じです。

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この持ち方は、こしの骨に軽く乗せながら、右のわきにかかえています。
片手で安定して持てるので、移動の時などにオススメです。

それでは次は鏡を背にして立ち、右からふり向いて鏡の中の自分を見てみましょう。うまくふり向けない人は、友達に自分の背中を写真に撮ってもらいましょう。

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いかがでしょう?
ベル、思ったより大きくないですか?
私の場合、右横は自分の体の1.5倍を気をつけなければいけません。

それでは次は体の右側面を鏡に映して見てみましょう。

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想像以上にベル、はみ出してませんか?
私の場合、前後はなんと自分の体の3倍以上気をつけなければいけないのです!
本体もはみ出てはいますが、自分の前で目が届くのでぶつけることは少ないと思います。ただ、もし目の前を通る人から本体を守るために、少し楽器を後ろに引くとしましょう。そうすると、その分ベルが後ろにはみ出すので、後ろの危険度は上がります。楽器を動かす時は、まず後ろを確認してから動かしましょう。
また、体格には個人差があるので、はみ出し方も人それぞれです。
・ぜひ鏡を使って、自分の体とホルンのサイズをよく見比べてみましょう。

【注意】3枚目の横向きの写真は、体とのバランスを分かりやすくするため、ウデだけで支えていますが、実際は1枚目の正面からの写真のように、『底を手できちんと支える事』をオススメします!

ホルンがどれくらいのサイズか分かりましたか?
自分の右側から後ろのエリアがかなりホルンに場所を取られているのが理解できたと思います。ここが事故多発エリアなのです!
ホルンを持っている間は、事故多発エリアに常に注意を払いましょう。

STEP4.イスに座ってみよう

【ぶつけないように座る】
それではゆっくりイスに座ってみましょう。
初心者のうちは、ホルンを体の前に持ってきてから座りましょう。
座り方のコツは
・できるだけイスの右側に座る
・背もたれは使わず、浅く座る

です。

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もちろん、慣れたら背もたれを使っても良いのですが、初心者のうちは危ないのでやめておきましょう。

【座った状態でベルのはみ出し具合をチェック】
座ったら、ベルが太ももからどれくらい下にはみ出しているかを確認しましょう。

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ベルをさわれば、はみ出し具合は確認できます。
写真に撮ってみるのも良いでしょう。
この赤いはみ出している部分、イスにとてもぶつけやすいので注意が必要です。
ギリギリはみ出してないという人も、ホルンを動かしたとたんぶつける危険があるので、みなさん注意が必要です。

【休けいする時は背もたれに注意】
次に、ホルンの持ち方を、休けいする時の持ち方にしてみます。

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先ほど教えた、移動の時にオススメした右わきで持つ応用です。
そのまま持つと、ベルが背もたれにぶつかってしまいます。
楽器本体を体の前に残し、ベルが少し外側を向くようナナメに持ちます。
この持ち方をすれば左手が休めるので、覚えておいて下さい。
持ちましたら、ベルと背もたれに十分なキョリがあるかをチェックします。

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このように、背もたれから十分キョリをとって、ベルがぶつからないようにします。
休けい中は気がゆるみます。うっかり背もたれに寄りかかってしまってベルをぶつけないよう、注意しましょう。

【注意!】
今回ご紹介した、ホルンを右のわきにかかえる持ち方ですが、楽器をつぶすようにギュッと力を入れすぎると、抜き差し管(主に3番管)がゆがんで、ハンダという部品が取れてしまうことがあります。力を入れすぎず、大切に持ちましょう。

2021.3.6 追記




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【次回予告】 
「マウスピースの置き方とつけ方」
〜コツをつかめばマウスピースは落ちない!

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