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キングダム飛信隊をソーシャルスタイル理論で考えると。

 様々なシーンで活用されているソーシャルスタイル理論ですが、仕事やプライベートでも知っておくとコミュニケーション、人間関係構築の一助になることがあります。

 この図を目にされたことがある方も多いと思いますが、このノートでは、キングダムの飛信隊をソーシャルで見てみる、また仕事でどう活かせばよいかをご紹介できればと思います。

特にこんな方におすすめの記事です。

人事系、経営者で採用面接を行う方
・特に新卒採用をされている方で、学生の内定者辞退率が高い方は必見
・部下をかかえる管理職の方
・自分の言いたいことは言えているが、相手に伝わっているかはよくわからない、不安を抱えている方
・営業職で、直接顧客とコミュニケーションをとる方

飛信隊はバランスが取れてて素晴らしいということ

ソーシャルスタイルとキングダムに関してある程度知識がある方は、下記の図を見て、あーなるほど、そうだよね。そうなるよね、と思って終了の記事です。(※あくまで個人的な見解です。)

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軍を束ねる将軍の信はエクスプレッシブ、軍師として戦略を預かる河了貂はアナリティカル、副将の一人でエース的な存在の羌瘣はドライビング、軍の友和を保つ縁の下の力持ち燕さんはエミアブル。

とてもバランスの取れた組織になっているんです。エクスプレッシブだけ、ドライビングだけなど偏った組織だと組織としてのまとまりが無く、チームが崩壊します。また、どのソーシャルが良いというわけではなくて、各ソーシャルの良さを最大限に引き出す組織作りが大切だと考えています。

では実際に仕事でどう使うか

※ここもソーシャルスタイルに関してある程度知識のある方向けです。

私は、キャリア上店舗マネジメント、新卒採用リクルーター、マーケティング、事業開発、社長という経歴なので、それぞれのステージでどう仕事に役立てていたかをお伝えできればと思います。

新卒採用時代

新卒採用の仕事は、より優秀なマッチング度の高い学生を自社に採用することです。そのために大切な事は、学生さんと腹を割って話をして、その方の本質に迫ることです。僕も最初はこれができずに内定者辞退率が高く大変苦労しました。w 
 このときは、ソーシャルに関して表面的に理解していましたが、意識を少し変えて、学生さんとのコミュニケーションの際、相手のソーシャルを最初に見極め、自分のソーシャルを学生さん寄りに合わせるようにしてみました。
 あるときは物静かなアナリティカルな自分、あるときは合理的で結果思考のドライビングな自分、あるときは笑顔でニコニコしてあまり否定しないエミアブルな自分、あるときは感情表現豊かなお調子物の自分など、カメレオンのように自分の色を変えていました。これは、自分の真の姿を曲げて、無理をしていたというわけではなく、割と自分はソーシャルの中でも真ん中よりで、フレキシブルに対応できる方だったと思います。   
 ここで大切なことは、同じソーシャルの人間だと思ってもらえると、同族意識というか、仲間、同じ種類の人なんだと感じてもらえ、少し心を開いてくれ、自然と学生からいろんな話をしてくれるようになり、真に迫った会話、やり取りができるようになりました。こうして、腹を割った話ができるようになり、お互い本音でしっかり話ができるので、マッチング度の高い採用ができるようになり、内定者辞退率も減り、パフォーマンスも改善しました。
 ここでの教訓は、人とのコミュニケーションは信頼関係あってこそ成り立つ、信頼関係が無いのにいくら会社の魅力を伝えたり、商品の魅力を伝えても相手に響かない。その基礎の信頼関係を築くのに、ソーシャルスタイルを意識することは有益だということでした。

社長になって

 会社員時代は、どちらかというと、ドライビングで仕事を効率的にテキパキこなしていくことに楽しみや充実感を感じていたほうだったのですが、社長で自分がトップの立場になると、少しエクレッシブな面のほうが強くなったように感じます。これは、社長がドライビングでズバズバ合理的なこと、効率的なことばかり言っていても周りにいる人は大変です。組織の1プレイヤーだとドライビング丸出しでもいいと思いますが、社長になって、それだけだとキツイなと感じています。勿論、ドライビングな一面も必要ですが、ケースバイケースでしっかり使い分けられることが大切だと感じています。
 社長ではなくても、マネジャーかタレントかで求められる資質が少し変わってくると思います。優秀な営業マンが社長に向かない、マネジャーに向かないという話も時々耳にしますが、優秀な営業マンとして、タレント的な仕事をしているときはドライビング的なコミュニケーションでも結果が出て周囲に評価されますが、マネジャーになると自分のみでなく、周囲の力を引き出すことが求められるので、周囲をモチベートしていく力が求められます。

ソーシャルスタイルに関してよくわからない人は、この下を読んで、もう一度この最初の部分を読んでもらえると理解しやすいかと思います。

そもそもソーシャルスタイル理論で理解しておくべき事

ソーシャルスタイルは、

どんな人も全てのスタイルを持っている
②一番顕著に出ているスタイルが自分の得意スタイルである
③普段の行動、言動、環境によってスタイルが変化していく
④どの型にも当てはまらない人はバランス型である
⑤スタイルが似ている人ほど打解けやすい

このことを理解した上で、ソーシャルスタイルを基本からまずは説明します。

4種類のソーシャルについて

ソーシャルは、人の特性を自己主張度(Assertiveness)感情表現度(Responsiveness)という2つの尺度を用いて分類します。

単純に
自己主張の強い人、弱い人、
感情表現が豊かな人、乏しい人
という分類で4つに分けます。

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上の図の通り、スタイルは4つに分かれます。


【Driving】ドライビングタイプ(行動派で、結果が大事)
【Expressive】エクスプレッシブタイプ(感覚派で、注目が大事)
【Amiable】エミアブルタイプ(協調派で、合意が大事)
【Analytical】アナリティカルタイプ(思考派で、理屈が大事)

では、自分はどのタイプなのか、下の二つの質問を自問して当てはまるタイプが自分のソーシャルタイプです。

・自己主張することが多い? or 人の意見を聞くことが多い?
・感情を積極的に出す?or あまり表には出さない?

より精度を上げた自分のスタイルを知りたい場合は、下記のサイトなどで簡単に調べることができます。

ここからは、それぞれのソーシャルタイプについて少しまとめます。

■ ドライビング

【特徴】
行動的かつ合理的
仕事ができる人秀才くんタイプ
・過程よりも結果・結論を重視
・常に自分の結論を持っており、望んでもいない指示やアドバイスは嫌い
・お世辞が嫌い
・「なぜ?」が説明できない意見を嫌う
・結論ファーストでない会話が嫌い
・話をまとめたがる

【ドライビングタイプへの接し方】
結論ファーストで話す
・ほめるときは本質的な部分を褒める。
・お世辞や機嫌取りな発言をしない。
・変化を好み、向上心が強いので、的を得た批判はしっかり聞いてくれる。

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■ エクスプレッシブ


【特徴】
一番目立つリーダーやいじられキャラに多い
・レスポンスが早く、距離間を縮めるのが速い
・周囲の気分やモチベーションをあげる振る舞いが得意
気分によって意見がブレる
・発言内容に一貫性がないことも多い

【エクスプレッシブタイプへの接し方】
・感情が動いたエピソードを聞き出すと会話が盛り上がる。
・リアクションは、相手のテンションと同程度に合わせることを意識する。
・言っていることが変わりやすいので、あまり気にしない。

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■ エミアブル


【特徴】
・結論ファーストではない、同意、協調を重んじる
・周囲の気持ちを素早く察知
・自分の主張よりも相手の意見に耳を傾けることが多い
空気を読む、協調性を重んじる
・穏やかな雰囲気で波風立てない
・個人と向き合う力に秀でており、相手の感情や価値観に共感力が高い
周囲の目を気にする傾向があり、優柔不断になってしまうことが多い
八方美人で、人によって意見を変えてしまう時がある

【エミアブルタイプへの接し方】
・基本的に提案は自分からすることがベストだが、断定的な提案はしない。
・このタイプとの会話では、共感が必須。
・急かさない。

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■ アナリティカル

【特徴】
感情表現が少ないので、リアクションが薄い
・自分の頭で考えることが好き
・冷静沈着で、データの収集や分析が得意
・常に思考張り巡らせるタイプ
・オタク気質なタイプ
・思慮深く、多面的に人の意見を取り入れる
データや事実を重視し、論理的
・集団行動を強要されることを嫌う

【アナリティカルタイプへの接し方】
相手の返答が遅れても、じっと待つ(沈黙の時間を大事にする)
事実やデータを織り交ぜ提案する。
・話題を一点攻めで深掘りする。

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まとめ

ソーシャルスタイルは、相手と円滑なコミュニケーションをとる一助となる考え方ですので、これが全て、これで全てが解決するというものではありませんが、ソーシャルスタイルに意識を向けることは、人間関係の改善、コミュニケーションの改善に役立ちます。是非、職場や取引先とのコミュニケーションなどにお役立てください。


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