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航空イノベーションアカデミー【第8回】

今回は、航空イノベーションアカデミー第8回のレポート!
第8回は、開催時から楽しみにしていたドローンの社会実装に関する講演の回。
このアカデミーが始まったときには、講演者のお二人のことを知らなかったが、
実はその後、以前記事でも取り上げた『ソラカタの集い』でお会いしていて、その時以来の機会となった。

期待していただけあり、この回は自分にとって勉強になるところが非常に多かった。どうして、「ドローンの社会実装」にこれだけ熱量を注いできたのか、そもそも社会実装とは何を指すのか。産官学、それぞれに求められる役割とはなんなのか。そしてその話を踏まえて、自分は今後どう関わっていける可能性があるのか。

そんなことを考える機会となった。

今回講演してくださったのは、元経産省次世代空モビリティ政策室の方と、NEDOでドローンの社会実装についてをテーマにプロマネとして活躍されている方。

新しいインフラとなる空モビリティを社会実装するということについてどのような思いを持って取り組まれていたか、が今回の主軸だった。2時間近くお話しいただき、うまくまとめられないので印象に残ったところについて、箇条書きにてまとめてみた。

・次世代空モビリティ政策室が立ち上がった時、まだドローン業界はここまで技術的にも事業化のイメージも進んでいなかったが、官民協議会があり、ロードマップができてきたタイミングであり、とにかく進めなければならない環境だった。

・世界と比較した日本の立ち位置をみることは重要。当時は、日本がどれだけついていけるのか、勝ち筋を見出すとしたらどこにあるのか、世界から何を学ぶか考えるところから始まった

・社会実装を考える上では、どんな場面で使えるのか、ユースケースをもとに考え、官民ともに関係者の間で実現イメージをつけていくことが重要。その点で、FAAのConOpsは参考になったし、空飛ぶクルマ界においては万博での飛行が大きな共通の目標となった。

・民間企業からすると、ルールを変える・新しいルールを作ることにはハードルを感じがちだが、官民で新しい技術・社会をつくっていくことは不可能ではない!

・経産省が持つツールは技術支援を目的とした予算。経産省としては、多くの民間企業の中でどこに投資をしたら事業が進むのか悩ましい。だからこそ企業から手を上げてアピールしてほしい。

・規制当局を分かり合えない相手としてみなしてしまいがちだが、社会実装に向けた思いは同じものがある。だからこそ、使えるところはうまく使って”一緒にやる”意識が必要。

・次世代空モビリティという新しい世界で、社会実装を実現することは、日本の中にノウハウを蓄積するという観点でも非常に意義がある。

・NEDOとしては、常に一歩先の社会実装フェーズを見据えて、現状の制度とR&Dの差分を埋めていくことに注力。


全体的な印象としては、経産省は”日本から新しい産業を作り出す”という意識が強いため、「次世代空モビリティにおいて日本は世界の中でどのポジションにいるのか」「世界のスピードにどうついていって、どう勝つのか」という観点を持っている、と感じた。その前提が、経産省としてのさまざまな取り組みや思いに繋がっているようだ。

この日はその後のQAセッションも含め、全体で議論が盛り上がった。

僕のメモもwordで10枚を超え、この日はとにかく少しでも、お二人のお話から吸収できることを吸収しよう!という思いでいたし、たまたま大学の授業も早く終わったのでいつもより余裕を持って会場入りしていたくらいだ。

この日も、講演後に参加者同士交流するタイミングがあり、空域管制に詳しい方とお話しさせていただくことができた。管制については非常に奥が深く、ちょっと勉強してみたことはあったがなかなか難しい。そんな話で盛り上がった。
こういう瞬間が、楽しい。

この日の講演終わり、帰宅中の電車で投稿したinstagram のストーリー。笑


この航空イノベーションアカデミーも早いもので残すところあと2回。
最終回では、参加者による個人発表やグループ発表もある。
引き続き、頑張っていきたい。


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