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「また会いましょう」の言葉のちから/ 高橋優 弾き語りツアーONE STROKE SHOW2021~NICE TO MEET U~感想



高橋優10周年初の弾き語りツアー『ONE STROKE SHOW2021~NICE TO MEET U~』6月30日大阪公演に、オンライン参戦した。



高橋優がギター1本を携え、弾き語りで全国8箇所をまわったツアーの最終日だ。今回のツアーで”最終日を迎える”ということは、おそらく高橋優にとっても、ファンにとっても、いつも以上に特別な意味を持っていたように思う。



何故かというと、前回のツアー『free style stroke』は、途中から新型コロナ流行が始まってしまい、完走できなかったからだ。ライブが中止になったあと、歌いたくて仕方がないんだよ、と言って深夜ラジオで歌ってくれた『beautiful』が美しくもやるせなかったことを鮮明に覚えている。



私はというと、丁度中止になった公演のみに参戦予定だったので、前回のツアーは見れずじまいだった。個人的にコロナを最も憎んだことと言えば、私のFSS参戦を奪ったことだ。あまりに悔しくて、参加した方のライブレポ等は未だに読んでいない。唯一の救いは、私以上に、高橋優が誰よりもライブの中止を根に持ち続けてくれていたことだった。



だから、まずは高橋優が今の状況でも無事にツアー完走できたことが何よりも嬉しかった。そして、今回私は遠征してライブに行くことはまだ難しい状況にあり、参戦は叶わなかったので、配信でもライブを届けてもらえることは本当にありがたく、『今回こそはツアーに参加できた』ということも、心から嬉しかった。


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今回のライブは、観客を入れての公演ではあるが、感染対策のため、声を出すことは禁止されていた。声を出せない環境下のライブを見ながら思い出したのは、”拍手の持つ意思”の話だった。



以前のライブで、高橋優が「今日のお客さんの拍手からは強い意思を感じた。拍手の持つパワーを再認識した。」というようなことを、MCで言ってくれたことがある。


私はライブの時に「たかはし~ありがと~!!!!」みたいな風に大きな声で叫ぶのが苦手で(みんなで歌ったり叫んだりはだいすきなのだけど)、感情が高まるととにかく拍手に力を込めるタイプだったので、せっかく会えているのに感謝を伝えられていないなと思っていたが、その言葉を聞いて、思いが伝わったんだなあと思い、すごく嬉しかった。思い出深いMCの1つだ。

今回のライブの鳴りやまない長い長い拍手や、ずれたり揃ったりしながら徐々に大きくなっていくアンコールの手拍子からは、確かに観客の強い意思みたいなものが感じられて、なんだか感動してしまった。優くんが言ってたのはこれのことだったんだなあと思った。


だから、私もPCの前で黙って一緒に拍手した。聞こえなくても少しでも届いていたらいいな、なんて思いつつ、やっぱり実際に拍手を届けられるあちら側に、一日でもはやく行きたいと願わずにはいられなかった。



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演奏された楽曲の中で特に印象に残ったのは、アンコールの『ロードムービー』(ほんとは全曲にコメントしたいくらいだけど、このペースでやるとめちゃくちゃ長くなりそうなので一曲だけにしておく。本当に本当に全部が良かった)。


「離れていても繋がっているよ」「また会えるよ」と歌われていて、会いたい人になかなか会えない今の時代にできた歌のように聞こえるが、約4年前にリリースされた曲だ。高橋優が日頃思っていたことを歌ったという。


「会いたい」


私は、今のおかしな世の中になってから急にその言葉の重みを実感していたけれど、高橋優はずっと前から変わらず「君に会いたい」「君と笑い合いたい」ということを言い続けていたんだったな、と思った。別に、今の時代だからとかじゃない。この人の思いはずっとずっと変わらないのだ。よくわからないけれど、それに気が付いて、なんだかほっとした。


この1年半、色々な配信ライブを見て、画面の中の世界に置いていかれているような、このまま自分はずっと大好きなひとたちに会えないような気分になったこともあった。


でも、高橋優のまっすぐな瞳で、よく通る大きな声で「また会えるよ」と何度も力強く歌われたら、きっとそうなるんだろうな、と思わされた。この人が歌い続けてくれる限り、絶対にまた会えるんだと思う。



高橋優は、いつもライブの終わりには「また会いましょう」と言ってくれる。何気なく聞いていたその言葉が、今の私にとっては、とてつもなく大きな希望だ。

高橋優が「また会いましょう」というのなら、その「また」がある未来はきっと明るい。


そう思わせるちからが、彼の言葉にはあるのだ。



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