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じげんの決算分析 手堅いビジネスモデルで順調に成長


じげんは個人的にビジネスモデルが好きな会社なので、今回決算分析に取り上げていこうと思います。

第三四半期決算資料によると順調に成長していることが伺えます。まずは全体の売り上げ営業利益から見ていきたいと思います。

前年比から+36%成長、営業利益も+25%成長しており営業利益率も30%越えという超優良企業です。

売り上げの70%ほどは求人領域であり、その次に不動産領域、そして生活領域のビジネスが続いております。

なぜここまで利益率が高く継続的に成長できているのか事業別に見ていきたいともいます。

運営サービス

全部は書きませんが、代表的なものを下記に挙げていきたいと思います。

[アルバイトEX][転職EX][派遣EX][看護師求人EX]

など様々な領域のEXサービスを作っています。

下記の図にて上記のEXサービスのビジネスモデル図を作成したのでそれを元にビジネスモデルを見ていきたいと思います

この図のようにクライアント企業、求人領域でいうとリクナビやマイナビDODAなどの求人サービスから求人データを提供してもらい、求人のまとめサービスを作り、ユーザーを送客するたびに成果報酬をいただくモデルです。

証券所比較サイトなどと同じモデルです。原価が全然かからないモデルなので各領域ごとにEXサービスをいくつも立ち上げて、手堅く収益を上げております。

リクナビのようなサービスを今から作ってしまうと、リクナビやマイナビDODAや数多あるサービスと競合になってしまうため、今からこの領域で戦うのは難しいが、これらのサービスそれぞれと戦うことなく、仲良くやっていける立ち位置でサービスを作り、競合がいないため、堅実に収益を挙げれていると思います。

有価証券報告書によると第10期の第四四半期時点の話になりますがユニークユーザーはサービス合計で1000万を超えております。データベースも767万件と平尾社長が元リクルートという点もリクナビと提携できているので競争力のひとつと言えるでしょう。

なおかつ収益逓増型モデルなため、これから成長すれば成長するほど利益率も高くなっていきます。

また事業統合をするために三光アドやリジョブの買収など、M&Aにも活発な会社としてもじげんは有名です

じげんの財務戦略

M&Aなどの財務活動も活発なじげんの財務戦略も見ていきたいと思います。

三光アドの買収についてEBITDA約5.6億円に対して21億円で買収という割安な価格で買収しております。EBITDAとは営業利益に原価滅却費を足した金額になります。

すでに8件もM&Aをしており、割高なバリュエーションを回避と書いておりますが、じげんのM&Aの方向性としてはスタートアップで急成長している会社を割高なバリュエーション(割高かどうかは後になってみないとわかりませんが)で買収するというよりは、中小企業でコツコツやってきた会社を割安で買収し、そのあと経営統合でゴリゴリ収益を出していく方針なことが伺えます。

今後は資金調達のため新株を発行し、合計約100億円ほどの資金を調達するそうです。今の時代成長のためにM&Aは欠かせないですね。

UberやAirbnbなどの世界的なスタートアップは未上場で数1000億以上の資金を調達しているため、やはりファイナンス力は重要です。スモールIPOが避難されている理由は一度上場してしまうと、市場を変更または新株発行でしか資金を調達できないため、大きく戦う気が無いと思われるからです。(間違ってたらすみません笑)

今後の戦略

今後新株発行によって資金調達を行い、M&Aを活発に行い、割高なバリューエーションを避け手堅く経営統合,事業統合していき、成長していくと思われます。

現在の事業はおそらく手堅く成長していき、そこで稼いだキャッシュも共に次なる成長に投資していくことでしょう。


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