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自分のスタートアップが「人気馬」になるためには

JammがVCからの人気馬だとはこれっぽっちも思っていないです。幸いそう思っていただけるVCがいたとしても、明日には人気がゼロになる可能性は大いにあると思ってます。

ただ、Jammの代表としてJammが人気馬になるための努力は日々してます
本noteは自分が人気馬になるためにやっていることをまとめたものになります。本当にあたりまえなことしか書いてないです。

自分の考え方の基本について書いてみたので、是非シード期スタートアップのVCとの関わり方の一例として読んでいただけると幸いです。


VCからひどい扱いを受けたことが意味すること

最近「VCからひどい扱いを受けた!」ツイートを所々見かけるのですが、こちらに対して自分の対処方法について書きます。

「ひどい扱いを受けた!」と思うことが発生した場合は、自社の人気度に関してアラートが出ていると思っています。
(実際自分のスタートアップの人気度が下がっているかどうかは置いておいて、そう考えた方が起業家として得、という話です。)

アラートが出ることはいいことです。後々知るよりは早めに知ったほうが、自社の軌道修正が効きますし、対応しようがあります。

VCからひどい扱いを受けたら、「このVC最悪!」と怒るより、「人気度下がってるのかな、どうしたら上げられるかな」と考えたほうが、よっぽど生産的ですよね。自社の成功確率が上がります。
起業家の仕事は自社の成功確率を上げることなので、そうやってVCに対して怒りを感じている時間は生産的ではなく、早くマインドセットを切り替えるべきだと自分は思ってます。

自分は「人気馬」か

果たして自分のスタートアップは「人気馬」でしょうか。
今世の中にある同じフェーズのスタートアップの中で何番人気でしょうか?

これは起業家がVCとの関係性を考えるにあたって、定期的に自問自答すべきことだと思います。

VCは自分に対して何を求めているのか

Power Lawで説明される通り、VCはホームラン案件を探してます。一社でfund size以上のリターンを得られるスタートアップに投資したいわけです。

フェーズにもよりますが、例えばVCが20%株式を取得し、上場時に12%持っているとしましょう(pro rata投資を1回くらい続けている想定)。100億のファンドから出資を受けている場合、ファンドサイズを返すには12%で100億にしないといけないので、上場時valuationは800億くらい必要になります。ファンドあたりの出資社数は20~30程度が多いので、VCからすると、その20~30社の内に800億に行きそうな会社が1社あればいいのです。(少し極端に話してますが、イメージはこんなものかと思います。)

「人気馬」はどんな状況のスタートアップか

上記に基づくと、アーリーステージスタートアップ経営者のVCに対しての仕事は
・800億いける感じの雰囲気を出し続ける
それ以上でも以下でもありません。
もちろん、もっと大きいファンドからより大きい金額を調達する場合は800億ではなく、もっと大きい数字になります。
(従業員に対して行うべき仕事もありますし、顧客に対して行うべき仕事もあります。これはVCに対して行うべき仕事のみを書き出してます。)

そして自分の人気度合を測るためには、以下を常時把握していないといけません
・次のラウンドに追加出資してもらえそうか(ファンドごとにする・しないのポリシーはあります)
・次回のラウンドまでに会社がどのような状態になっていないといけないかが明確であるか(主要KPIやマイルストーン等)
・会社はその目指す状態に向けてon trackであるか

(至極当たり前ではありますが)この三点が全て「yes」であれば人気馬である可能性は高いです。

あとは雰囲気的な要素も大事で、
・強そうなメンバーが採用できている
・会社のカルチャーが醸成されている
・社外に情報が発信できている
みたいなところも「人気馬」になるためには軽視できません。

「人気馬」リトマス試験

人気馬
・VCにピッチしたら半年以内に資金調達予定がなくても「定期的に話しましょう」と言われる
・なんか良く分からないけどVCからイベント等のお誘いを受ける
・オンラインだけではなく、直接会う機会が設定される
・VCのジュニアメンバーと話してから、よりシニアな人と話す会が設定される
・VCから転職希望者の紹介が回ってくる
・(既存VC)追加出資すると言ってもらえる

not 人気馬
・VCからピッチ中に冷たくされ、それ以降連絡がこない
・ピッチ中にVCから今後の資金調達の予定を聞かれない

勘違いしてはいけない
・プレスリリース後VCから連絡が来る(そういうもの)

結論

VCに対して、「この対応どうなんだろう」みたいなことを思うことはたまにあります。ただ、その時に怒りに駆られてしまうよりも、自社がより人気のスタートアップになるためにできることを考えてみることが、スタートアップの代表である人間の仕事ではないでしょうか。
(その怒りを感じたVC担当者の行動を改めさせることは、あなたの仕事ではないはずです。)

今後も自分がより多くの人に「人気馬」と思っていただけるように、起業家としてやるべきことを日々積み重ねていきたいと思います。

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