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子どもにテレビは見せる?見せない? 上手な付き合い方

テレビの世界で働くトトには、悩みがあった。「テレビはこうめに悪影響なのか?」。本を読み漁り、学者さんや保育士に話を聞き周った。そして、「脳の育ち方」という観点で一つの答えが。

結論から言うと、

「テレビは見せている
ただし子どもに話しかけながら」。

私の育児のバイブル書
「3000万語の格差
赤ちゃんの脳をつくる、
親と保育者の話しかけ」では、
0-3歳児の間に脳のポテンシャルは
決まるという。

子どもの脳のポテンシャルを決めるのは、
遺伝でもない。
親の貧富の差でも、
地域差でも、
学歴差でもない。

3歳までの脳形成に最も必要な栄養。

それは、
「身近な人が直接話しかけた言葉の数」だ。

これは、米シカゴ大学ダナ・サスキンド教授らの地道な継続調査の結果導き出されている。

子供が聞いた言葉の数ではない。
身近な人との対話で聞いた言葉の数なのだ。

テレビを見せとけばいろんな言葉を覚える?

英語幼児教育の音楽やDVDを
聞かせていれば英語が使える脳になる?

子どもの将来のために、
テレビやスマホで英語や育脳の動画を見せておく。最近よく聞く保護者のこの選択では、
脳は育たない。
いわば、「悪意なきネグレクト」なのだ。

だから、この本の中では、テレビやスマホの視聴は、親子の対話を阻害するとして、「メディアダイエット」、メディアに触れる時間の圧縮が提唱されている。。。

※すいません。
だいぶ偉そうなことを語ってしまいました※

でも、たしかに正論だと思ったので、
トトは家庭にこの考え方を持ち込んだ。

実際、こうめが生まれて半年後、
夫婦共々テレビ局で働いているにもかかわらず「テレビレスライフ」に挑戦し始めた。
こうめが起きている間はテレビを消す。

確かにいいことは、たくさんあった。

まず圧倒的にこうめへの話しかけが増えた。
さらに、トトとカカの会話も数倍に増えた。
(下手すれば付き合いたての頃くらい?)

こうめが何に興味を示すか、
じっと観察して、
その興味に沿って
言葉をかけられるようになった。

いいことづくめ。

これは子育てにテレビはいらない。。。

そう思おうとしていた。

でも、一つ気がかりだったこと。
それは、一日中、
カカの気が休まらないことだ。

トトは仕事から帰り、
こうめが寝るまでの数時間と
出社するまでの数時間、
こうめの動きに集中していればいい。

それでも相当エネルギーを使うのだが、
カカはそれを、一日中365日、
続けなければならない。

数ヶ月経ち、徐々に、カカから
こうめにかける言葉は減っていた。

余裕がなくなっていたのだ。

寝る時間も減っていた。

自然と「ダメ!」という言葉が増えた。

何より、こうめといる時間に楽しさを
見出せない時があると話し始めた。

理想を押し付け過ぎていたのかもしれない。

カカにとって、
テレビは幼い頃からの楽しみであり、
いわばライフスタイルそのもの。
無音の中で、
こうめと向き合い続ける日々は、
静かに彼女を苦しめていた。

そこで、テレビを見ないのではなく、
うまく利用する方法は無いか探った。

米国小児科学会の発表で気になる報告を見つけた。
「子どもが「一人で」メディアに触れる時間が長いほど子どもの発育に悪影響を及ぼす」。

子どもがスマホやテレビの
「ソロ視聴」をする時、
脳の活動が低下したままになるとのこと。

つまり、親が一緒にテレビを見て、
子どもが興味を持ってそうな事象を観察しながら、テレビを題材に話しかけ続けるのはあり?

これは、話しかけるネタも増えるし、
家では用意しきれない
いろんな世界に興味の幅を広げることができると思うことにする。

Eテレのワンワンと一緒に歌って踊り、
アンパンマンの救出劇に一喜一憂しながら、
こうめとの会話を楽しむ。

何だかんだこの方法が、
テレビっ子で育ったトトとカカに一番合ってるし、気が楽だ。
何より楽しい。

一人で見る時間が長ければ長いほどという言葉も、逆に短ければちょっとぐらいいいんじゃないか、と発想を転換。
30分くらいあえてソロ視聴をさせる間に、
一気に家事を進める。
ダラダラ見せるのではなく、
それなら良しとする。
我が家ではそれでいい。
カカが気楽に子育てできるならそれでいい。

今日、カカとこうめと一緒に
テレビを見ながら歌い、
馬鹿騒ぎをしたトト。

実はこのひと時こそ、
目指してきた、理想の形なのだと、
心から思った。

#3000万語の格差 #育児 #子育て #子どもの脳 #教育 #家族 #パパの子育て

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