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ライター業以外の軸を探す

新卒からずっと、ライターの仕事だけを続けてきた。
書く仕事をしたいと思い続けていたから、夢が叶ったのだと言える。
だけど最初の会社を辞め、ハローワークで求人票を眺めていたとき、私にはライターの他にやれることがないのだと、少し愕然とした。

ライター業以外のことをやってみたい。
漠然とそう思い始めたのには、主に二つの理由がある。

第一に、収入の限界。

純粋にライター業だけで食べて行ける人は、どのくらい仕事をしているのだろう。よほど有名でない限り、かなり数をこなさなければいけないのではないだろうか。
私はインタビューライティングを主にやっているが、単価は一本あたり数万円。たまに冊子単位でお請けすると、十万単位になる。
ただ、これで正社員並みに稼ごうと思ったら、月に10本以上は取材をして、記事を書かなければいけない。

10本ならいけるでしょ、と思う方もいるかもしれない。
ここは人によって異なると思う。
正直なところ今の私には、子育てと家事をこなしながらこれだけの本数を書くのは、かなりしんどい。
子どものための余白を残しておきたい気持ちがあるし、一本一本にしっかり向き合いたいので、取材はそんなに入れられない。
そうなると、ライター業以外の収入源があると助かる。

第二に、組織への憧れ。

フリーランスで気楽に仕事をしてきて、それはそれで助かる面も多々あるのだけど、少し限界を感じている。

最近読んだ寿木けいさんのエッセイに、こんなフレーズがあった。

でも私はチームで働くことが好きだった。働くことの中に、精神の鍛練があると信じていて、生糸が練られて強くなるように、人と人の間で磨かれていく実感を手放すのは怖かった。

「泣いてちゃごはんに遅れるよ」

はっとさせられた。
依頼を受けて、できそうな仕事だけをやり、また次の仕事へ流されていく毎日。「人と人の間で磨かれていく」ような実感は、今の私にはない。
ただ漂い、波に任せて流れていくような日々だから、強くなっていくこともない。

ライターとして組織に所属することも、できるのかもしれない。
でも、やりたい仕事に自由に挑戦できるのは、フリーランスのメリットで、会社にいるとその自由さは失われるかなと思っている。
(「この仕事を全力でやりたい!」と思える会社があればいいのだが)

だから、フリーライターとして好きな仕事に挑戦する時間は残しつつ、
別の仕事で組織に所属できれば、一番いいなと思う。
ちなみに正社員にはこだわらない。
その代わり、ライターとして請ける仕事は減らし、本当にやりたい仕事だけに力を注ぎたい。

というわけで、ライター業以外の軸を探してみたい、と思っている。
まさか40歳までライター一本で来て、ここで新たなことをやりたいと思うなんて、自分でも想像もしていなかった。

まだ具体的には何も動けていないけれど、心理学に興味があるので、ちゃんと学んでみたいと思っている。
なぜ心理学を学びたいかは、また別の記事でいつか書きたい。

今回のnoteは、自分の決意表明であり、今の気持ちを整理するためのもの。
この場を借りて外堀を埋めながら、実際に行動に移せるように自分を追い立てていきたい。

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