期待

自分にしか期待しない、と軽やかに決めてみた。
傷つくのは期待するからで、裏切りという概念も期待しなければ存在しない。
それでも誰かに、何かに期待していたかった、期待して痛かった。でももう季節は冬だし、痛みに耐え難い気温になってきた。
期待することをやめたら虚無感で死んでしまう気がしたから、全部自分に期待することにした。自分がしたいことに目を向けて、自分が潜りたいところまで潜って、居心地の良いところでできるだけ機嫌よく生きるしかない。そこにいてくれるひとと穏やかに生きられたら幸いだけど、それにすら過度に期待しない。でもそうなれるかもしれない自分には期待する。大事なものやひとを大事にしたいと思える自分には期待する。
やんごとなき悟り、冬型の気圧配置。

眠れない夜のための詩を、そっとつくります。