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復職前日 序

復職前日、朝。

朝5時、吐き気で目が覚める。
胃薬を水で流し込む。

不安要因1。

帰りたい場所と帰りたくない場所が
ぶれた円のように重なっていること。

不安要因2。

どんな顔して元の部署の方と
新しい部署の方に会えばいいかわからないこと。

不安要因3。

何かを選択して
何かを発信する時に
言われてつらかった言葉を思い出して
動悸が止まらなくなること。

不安要因4。

小説を形にしたいという思いが
お金を払えば叶えられるという話を
沢山いただくけれど
お金が全然ないこと。

不安要因5。

元の部署の仕事への未練があること。
新しい部署でも頑張りたいこと。
でも他に大切にしたいこともあること。
気持ちの軸が定まらないこと。

不安要因6。

極度の不安症を抱えたまま
誰かを求めたり誰かに助けてと言うことが
苦しくて仕方ないこと。

不安要因7。

寂しさは愛せても孤独には耐えられないこと。

不安要因8。

苦しみの形は唯一無二で
どんなに必死で伝えようとしても
私にしか理解できないこと。

不安要因9。

食事がうまく摂れないこと。

不安要因10。

生きたい場所なんて考えてもわからないこと。

*

こんなに不安がって
心が弱いというのなら
同じ状態になってから言ってよ。

と、いうのは不幸のマウントなので
口にはしないよ。

自分の、あるいは他人の
一挙一動、一言一言が不安なんだよ。

その原因となる存在はあまりにも遠くて
大切にしたいけれど
どう頑張っても伝わらなくて
こうして綴っていることで
また傷つけているのだろうかと考えて
狂いそうになるんだよ。

仕事が始まれば
生活が送れれば
段々薄らいでいくのかなという
微かな希望にかけるしかない。

思うことだけが大切にすることではない。
そばにいることだけが大切にすることではない。

私がまず幸せになることが大切だって
わかってる。

でもこの空白を埋める方法は
一体なんなんだ。

幸せになる方法に
家族円満とか心身ともに健康とか
軽々しくいれるな。
どっちも難しいやつは幸せになれないような
書き方をするな。

幸せにさせろ。
違う、
幸せになるんだよ。

*

文章への信頼が揺らいでから
10年以上付き合った恋人を失いかけているような
ひどい不安感に殺されそうだ。

もう終わりだと思う時と
いや倦怠期だ
これを乗り越えれば結婚だと思える時。
いや結婚とは違うかたちで
一緒にいられるかもしれないと思える時。

どちらにしても私はあなたを失いたくないよ。
今までもずっといたし
これからもいてほしい。

洗濯機の中には洗濯物があるのに
ベッドから動けない。

開きっぱなしのアマプラ
ボタンを再生できず天井。

明日には
明日には

電車に乗って
会社に行かなきゃ。

*

復職前日の感情の動きを
残しておくための日記です。

破・急は元気だったら書きます。

これは、

私の、私による、私のための
文章です。





眠れない夜のための詩を、そっとつくります。