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夜明け前は気付かぬうちに来ている、のかもしれない

ある日、ストレングス・ファインダー2.0を読み返していた。
自分の隠れた才能を知るための本で、2年前、転職を目指して自己分析を進めていたときに購入したものだ。界隈ではけっこう有名らしい。
最近は心の調子も落ち着いて、自己啓発本も「読んでみるか」と思えるくらいにはなっていたので、ふと思いついて手に取ったのである。
読み終わって気付いたことを記録しておこうと思い、ほぼ1ヶ月ぶりにnoteを書くことにした。

https://www.amazon.co.jp/dp/4532321433/ref=cm_sw_r_tw_dp_P91ARMER83Y2G9YHJZZM

本書によると、私のトップ5の資質のうち一番目に来るのが「成長促進」。
端的にいうと、人のいいところを見抜く力を持っていて、周りの人がその長所を武器に人生を打開していく様子を見守ることに喜びを感じる資質らしい。
才能は才能のままでは強みとして活かせないため、才能を強みにレベルアップさせるための行動アドバイスもいくつか書いてある。

生来きってのひねくれ者なので、この類の「あなたは本当はこういう人!」という文章を読んでも「ふーん」くらいで終わらせてしまうのだけど(実際、2年前の私は読み流していたようで内容をほとんど覚えてなかった)、この行動アドバイスはひとりでもできそうだな、と思いその中のひとつを試しにやってみた。
それは、「あなたが今まで成長を助けたと思う人をリストに書いてみましょう」というもの。

高校までの交友関係の記憶はほぼないので、大学、部活、バイト先、就職先、友人…と思い出せる限り、わずかでも自分が助けになったかもしれない人物の名前を挙げていく。
結果は概算で70人(!!)
ただ、そのうち9割は部活で指導したとか、会社員時代に作った資料が全社的に有効活用されたとか、「私が道筋を示しました!」とはドヤ顔できない内容ということは断っておく。とはいえ関わりが薄いものも含めてトータル5、6人くらいだと思ってたから、この数字には自分でも驚いた。
「意外と私、メンターとかカウンセラーとか向いてるかもしれないじゃん」とニヤニヤしていたら(ちなみにこれまでも占いなどで指導する側に向いているとは10回以上見聞きしている)、あることに気がついた。

あ、わたし今、自分に何ができるか考えてる。

何をそんな当たり前のことを、と思われるかもしれないが、私にとってはそうじゃなかった。
うつ病治療を始めて半年経った。気力回復のためにただ体を休めること、「何もしない」状態でいることを自分に許せず、かといって生産的活動をパワフルにできることもなく、掘っても水の湧いてこない暗い暗い井戸の底をただ見つめては、唇を噛むような日々だった。
過去の自分の行いを悔やみ、適切な努力ができなかったことを反省することで自分の心を納得させ、掬い上げている気でいたのかもしれない。実際には全く逆で、すでに刺さった心の棘を木槌で打って、さらに深く埋め込むような真似をしていた。
これから進む未来に向けて、自分が何をしたいのか?そもそも、自分には何ができるのか?これまで歩いてきた道が緩やかに緩やかに曲線を描き、驚くほど自然に先のことを視野に入れていた。そんな自分に気がついて、思わず目頭が熱くなった。
私の成長曲線(数学の反比例とか、指数関数とかで使うアレ)は今の所緩やかな坂の部分で、他の誰かの目に留まる劇的な変化はまだない。過去を振り返る考え方のクセは抜けないだろう。
でも、今の私は半年前の私と比べて、確実に前進している!それを実感できたのが、何より嬉しかった。
この半年間の私がそうだったように、1日1日をただぼーっとやり過ごし、調子がいい日は何か気分の上がることをし、調子の悪い日は「何もしない」ことを吉とする。そんな足踏みしてるような日々を積み重ねていれば、朝日がみえなくても「今が夜明け前だ」と感じる日が来る、のかもしれない。
そう信じてただ命を守り続ける。

2022.6.7 朝

(余談)

最近はというと、春頃にハマっていたスマホゲームにだんだん飽きてきたのか、プレイ時間が減りつつある。スマホゲームってプレイ中背徳感がずっとあるので、できれば読書とかにスライドできたらいいな。
日課が草むしりなので、少しずつ日に焼けてきた。急いで美白美容液をポチった。あと、月経カップにもチャレンジしようと思う。

あとこれも余談だけど、過去に転職を志していたとはいえなぜこの本に巡り合ったのかというと、当時好きだった男(大手企業への転職成功者)に薦められたからである。私の行動原理のなんと単純なことか…道理で内容も覚えてないはずだ。
それでも、2年後の自分の心を少し救ったと思えば、かつての失恋にも多少感謝できる、かな。


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