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選挙権放棄税、導入いたします

誰もが生まれながらにして与えられ、大人になった暁に手にすることができる権利、選挙権。

初めて届いた投票所入場券。
そこに自分の名前を見つけた時、面映ゆさを感じた。
と同時に、周りから大人として認識され、これからは一人の大人として生きていかないといけない責任、覚悟を痛感させられた。

望む、望まないにかかわらず、確実に権利を与えられることが分かっていると、人は簡単にその権利を放棄してしまうのかもしれない。

当たり前だから感謝をせず、当たり前だから文句ばかりがでる。


今では成人の誰もが当たり前に手にする選挙権も、当初は高額納税者かつ男性のものでしかなかった。
女性が選挙権を手にしたのは、戦後だ。
まだ、歴史が浅い。

選挙制度が始まってから、選挙権を手にしていなかった人々が選挙権を手にするため、当時を生きる人々の長い戦いが始まった。

想像できないほど、熱い時代だったんだろう。
日本中が同じ方向を向き、日本が良くなると信じていられた時代。
私は今までに一度も、日本において熱い闘いというものを経験したことがない。

私の知る日本は、いつもぼんやりしている。

なにかあった時、その時はそれなりに熱くなる。
でも、目を逸らされるとすぐ忘れてしまう。
たとえ忘れてはいなくても、熱量は半減している。

きちんと向き合わず、ぬるりとかわす言葉だけは星の数ほども持っている政治家にとって、こんなにも簡単に扱える人間はたまらない。
彼らの目には、ぬけさくに映っているのだろう。


政治に関心を持たず、選挙はともすれば人気投票のようだ。
政策ではなく、見目で選ぶ。
ワイドショーの言葉を鵜呑みにし、自分の頭で考えない、調べない。
先生と持ち上げ、時代が変われば、まるでその土地の殿様のよう。


政治は、私たちの生活に直結する。
レジ袋の件で、誰もが身に染みたのではないだろうか。
ぼんくらな人間を当選させると、ぼんくらな政策が行われる。
ぼんくらだから、これが能力の限界。
これ以上の政策は、今の彼からは出てこない。

このような人間を議員にしないためにも、きちんと選挙には行かないといけない。
簡単に浄化できることではないだろう。
長きに渡り積み重なり、よどみ切った世界だから。
その世界観を受け入れてしまった私たち有権者も、一緒に責めを負わなければいけない。
人材がいるのかどうかも不透明だ。
それでも、選挙権を求めて闘い続けた彼らのように、私たちも今、闘わないといけない。
ターニングポイントに生きていることを、もっと自覚しよう。

時代を変える大きな力を、私たち一人一人が持っている。


税金泥棒。
税金返せ。

この言葉を、選挙に行かない人たちに投げかけたい。

投票所入場券にも税金が使われている。
印刷代、用紙代、配達料金などなど。
古いデータだが、一枚600円ほどとも書かれている。

選挙に行かなかった人には、まずかかった費用を返納していただきたい。
そして、大切な権利を放棄するということは、その他の行政サービスを受けることも同時に放棄するとみなす。
日本の未来に関わる、唯一意思表示ができる選挙を放棄するということは、日本という国からの、どのような恩恵も受けないと宣言しているのと等しいように私には思える。

日本のためには動かず、みんなが納めた税金を簡単にゴミ箱に捨て、一方、自分のためのサービスだけは受けるというのは、虫が良すぎないか。


選挙方法も、不正投票ができないことが担保されるのであれば、もうオンライン投票に移行するときだ。
そうなれば、投票率もぐんとあがる。
システム構築の際には、あくどい中抜きがされないように目を光らせていないといけない。

オリンピックでの呆れるほどの中抜き。
何をしても、ぼんやりしている国民は気づきもしないと、高をくくっていたのだろう。
国民をないがしろにし、己の欲を満足させる。
国の中枢にかかわる人間の暴走が止まらない。
これ以上、彼らの好き勝手にさせてはいけない。
日本を守るために、私たちの生活を守るために、私たちは選挙権という武器を手に立ち上がらないといけない。

ここで強制終了させないと、残された未来は暗い。


まずは、現在の選挙制度を変えるところからだが、日本のことを思わず、自分の立場だけを考える議員しかいないこの現状で、どうすれば変えることができるのだろうか。
どうすれば政治屋という妖怪から、わたしたち人間の手に政治を取り戻せるのか、皆目見当がつかない。

とりあえず、比例で復活当選した人間には恥を知ってほしい。
そんな彼らの月給は100円で十分だ。
無給でもいい。
逆に、選挙で落ちたにもかかわらず議員でいられるのだから、まず、政治家でいられることへの感謝を述べてほしい。
そして、手弁当で政治をしっかりと勉強する気合を見せてほしい。

比例の復活当選も一回のみなど制限が欲しいが、あるのだろうか。

比例復活当選の彼らの名前の頭には、いつでも大きく比例と書かれる。
時には、自分の顔に比例という文字がかぶるかもしれない。
プライドが許さず辞任するか、本気で政治に取り組むか。
辞任しても、補選は行われない。
もう、これ以上無駄な税金の使い方は許されない。


消去法以外で投票したことは、もしかしたらないかもしれない。
投票する人がいないから、選挙に行かない。
その気持ちは痛いほどわかる。
だが、当選させてはいけない人を、自分の一票が防いだ。
そう考えれば、少しは選挙に対して前向きに捉えられるのではないだろうか。

選挙の時には、とかく耳当たりのいいことばかりを言う。
公約を守らなくても、なんの責任もとらない。
絵空事のような公約を信じている人は、いないだろう。
だが、守らなければ詐欺として訴えられるなど、なにかしらのペナルティーは設けないといけないのではないだろうか。
理想論だけで政治を動かせると思っているほど、おぼこではない。
ただ、嘘はいけない。


また、パラリンピックが行われているが、障害を持つ人が政治家になることに私は反対だ。
差別ではなく、一緒に暮らし、身近で見てきたからこそ強く思う。

目が不自由な人は、耳からの情報に頼るしかない。
耳からの情報を塞がれ、悪意を持った人に嘘を吹き込まれたら。
耳が不自由な人が、目から入る情報を遮断されたら。

周りにいる人間が善人とは限らない。
政治家ともなれば、悪意を持った人間も潜んでいるやもしれない。

かわいそうなどという安易な気持ちで投票しないでほしい。
もっと、先のことを想像してほしい。

彼らは、政治家ではなく指南役としての参加がふさわしい。

そして、サポートを受けられるのは、健常者が健康であることが前提であることを忘れてはいけない。
自分たちの権利ばかりを主張しては、共存への道は遠のくばかりだ。


すぐに変えられることではない。
長い時間を要するのかもしれない。
それでも未来を信じて選挙で意思表示をし続ければ、いずれ、志も高く政治をきちんと勉強した人達が選挙に出てくるようになるだろう。
私たちで、立候補する人たちを育てる土壌をつくらないといけない。


数年前まで固定電話を持っていた。
固定電話が減っていることも影響してか、それまで一度もかかってきたことのない世論調査の電話が、処分する最後の方は何回もかかってきた。
いつも留守電にしていたのだが、音量がはんぱない。
年寄りを前提に世論調査をしていることが、あの時分かった。
年寄りに行った世論調査として発表していれば、もう少し信頼されていたのかもしれない。

だが、そんな思いが覆された。
去年、スマホに知らない番号から電話があり、その時画面には
「迷惑電話の可能性があります」
と表示されていた。
なんだろうと思い、スマホを耳に当てメッセージを聞いていたら、世論調査のアナウンスが流れた。
なるほど。
間違いなく、迷惑電話だ。
どこで番号を手に入れているのか、本当に迷惑だ。


時代は進化しているのに、動きを止めている政治の世界。
活性化させるために選挙に行かないといけないのに、どんな理由からか放棄している多くの人々。

いつから日本人は、諦めるようになってしまったのだろうか。
日本という国に、自分の未来に。


希望のある明日が、またやってくる。
なんの疑問も持たずに、そう信じることのできる日本になってほしい。

夢と希望がほしい。

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