pulchra mare
海が好きだ。
正確にいうと、水辺が好きだ。
だからか、雨の日も好きだったりする。
でも、川はあんまり好きじゃない。
母の帽子を攫って飲み込んで行った、幼い頃の記憶のせいだろうか。
海の、どこから湧いてくるのか分からないあの波を見ていると、自分が淘汰されてくような感覚になる。
あの不穏と安らぎの間を彷徨う感覚が恋しくなってくる。
時間を忘れて、ただそれに溺れていたくなる。
そろそろ、あなたに会いたいよ。
会いに行ったら、また、ただ私を見守ってくれるだろうか。
ご覧いただき、ありがとうございました。
またお会いできることを楽しみにしています。 緑川