STAR
なぜ
何も聞いていないのに分かってしまうのだろう。
なぜ
何も知らないのに共鳴してしまうのだろう。
表情を見れば
手に取る様に簡単で
目を見るだけで
身体を駆け抜けるように
体感してしまう。
あなたは向こう側で笑っていても、
私はそれを見て涙が溢れそうになる。
目の前に何もなくても、
空気の層が壁を作ってるみたいに
それ以上近づくことができない。
あなたの痛みを抱きしめてあげたいのに。
あぁ……そうか、
それは私が私自身の痛みを
抱きしめてあげなきゃいけないんだ。
誤魔化していた方が楽なわけで
口にしてしまえば
目に見えないこの感覚が
まるで輪郭を持ったように浮き彫りになって
意識の中で散らせなくなった。
私の外側に出すには大きすぎる。
遠くても
あなたをすぐそこに、感じている。
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