見出し画像

よみがえる貴船とうたかたの時 2023/06/23の日記

着地が同じなら過程を彩れ

 昼食何にするか問題。これは毎日のちょっとした問題で、500円ちょいくらいで抑えかつ炭水化物多すぎて太る&この後眠くなるを回避し、そこそこ満足するという条件を突破しなければならない。

 この日はあんまりお腹が空いてなかった。でもなんか口にしておきたい。私の飼う腹の虫はやけにワガママだったりする。

 相変わらず食堂は混雑を極めているし、お腹はそんなに空いてない。昼は何を食べようか……。

 ふと、あることを思い出した。それは映画研究部に属する友達だ。彼は昼食はいつも購買でスイカバーを齧っているらしい。それも入学したときから。
彼曰く、「時短になって糖分も取れて美味しくてサイコー」。どうかしているけど、一理ある。多分一理ある。

 購買のアイスコーナーに足を運ぶ。ボックスに入ったアイスを眺める。

 ハーゲンダッツあるな。333円。高〜〜〜!
しかしこれは、アイスとして見れば高いというだけで、昼食でこれだけとしてみたら安いのだ。
 あんまりお腹すいてないし、ハーゲンダッツ久しぶりに食べてみたいし、買っちゃお!

 さすがにハーゲンダッツだげだと寂しいので90円のコロッケも買って購買を出たのであった。

 食堂前の広場でコロッケを食べていると、ジャズ研に属する友人が私の前にやってきた。

「バカの食事」

そう行って立ち去った。

 コロッケを食べ終え、ハーゲンダッツに手を付ける。プラ製の小さいスプーンで溶けかけて液体と固体の中間の存在となった白を口に運ぶ。

甘!!!!!!!うま!!!!!!!!!!

 美味しすぎる。こりゃ333円しますわ……。金閣寺みたいな観光地近くで500円のソフトクリームを買うよりハーゲンダッツ食べたほうが絶対にいい。これだけは真理。

 満足しながら次々ハーゲンダッツを口に運ぶと、今度は同じ中国語の講義の友達が私の前にやってきて

「金持ちか貧乏かわかんねぇ」

とだけ言って立ち去った。


 実際払ったのは500円ちょっとだけど、精神的には同じ金額払って食べる学食よりも満足した。
今後も昼はこんな感じにしようかな……などと思ったが、その日のあすけんの点数は26点だった。時々にすることにした。


「リバー、流れないでよ」観ました

 最近自分が面白いと思うコンテンツを辿ると大体ヨーロッパ企画の上田誠さんに到着することがわかり、その上田誠さんが脚本を務める映画、「リバー、流れないでよ」。公開初日に見に行きました。
 この作品、貴船が舞台。
行った〜〜〜〜!!!!!2月の京都旅行で行った!!!!!!
 自分の人生の伏線回収感がすごい。ちなみに撮影も2023年の1〜3月で行われていたらしく、撮影時期に貴船に行ったことになる。へぇ〜〜〜

貴船で買ったお守り。映画には出なかった

  

 「リバー、流れないでよ」、めっっっちゃ面白いです。
 内容は記憶を保ったまま2分間を何度もループしてしまうというシンプルながら斬新な設定。そしてその設定を最大限に活かすのが長回しのカメラ。カットを重ねずに主人公・ミコトを中心とした出来事を映していくのがより「2分間リープ」という事件の生々しさを演出できていて面白いです。

 あと、キャラクターの設定もみんな「凡人」なのが良いです。会話の節々から感じられる「普通さ」が、ループ事件の異常事態さとよく組み合わさっているし、「あーロスした〜!このループ一回捨てるわ」とか、「次のループでみんなでここ集合ね!」って言われたのにサボって行かなかったりと、ループに慣れていってしまう様子が面白い。

 そして何より貴船という舞台が物語とマッチしてる。話によると、貴船神社でやると決めてから脚本が書かれたみたいなんだそうだけど、ホントに貴船という高低差ある地形が100%生きる脚本がさらにこの作品を面白くしてました。

 とにかく「リバー、流れないでよ」は傑作だと思います。公開館が近所の方はぜひ…!



現実の時について

 
「リバー」のような時間モノを観るとやっぱり思うのは「でも、僕たちの時間は常に一方通行」ということ。戻らないし、分岐先にもいけないし、別次元からの来訪者もやってこない。

 じゃあ時について思うのは意味がないのかというと、多分そうでもない。別に「一瞬一瞬を大切に生きよう」みたいな事を言いたいわけでもないんだけど。


 

五感多様性

 「リバー」は上映館が20館しかなく、最寄りの劇場が少し遠くて初めて行くとこだったのですが、そこが結構すごかった。
 地下2階から6階までが吹き抜けで、百貨店みたいに映画館以外の施設が入ってるんだけど、いかにも金持ち向けっぽい店が多くてよくわかんないハーブの匂いがして、それが映画館から漂うキャラメルポップコーンの匂いと混じって独特な雰囲気になっていました。その建物にいる人も、ビジネスパーソンや貴婦人、学生カップルなど幅広い層の人間が同じ建物に集まっていて面白かったです。
 そんな多様性極まる人たちの集う施設だったのですが、みんなエレベーター乗ってるときは右上を見てました。面白い。






この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?