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【週末燻製日記】 卵を燻す

 金曜日の夜に漬け込んだ温泉卵を使って、土曜日はいよいよ二度目の燻製卵づくりに挑戦した。

 せっかくなので、ひと晩寝かせたものと、燻製する当日に茹でて30分だけ漬け込んだ卵とでどれくらい味が違うのか、比較実験をしてみることにした。

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 急遽、当日茹でた卵。寝かせること30分。
 ひと晩寝かせたものと比べてみる。

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 差は歴然。奥がひと晩寝かせたもの、手前が当日作ったものである。
 ちなみに、ひと晩寝かせた4個のうち1個がほぼ修復不能なまでに割れ始めてしまったので、作ったばかりのゆで卵と食べ比べてみた。

 即席で30分寝かせたほうは、まあまあ美味しい。
 しっかりトロトロになっているし、そこそこ味もついている。

 果たして肝心の、ひと晩寝かせたほうは……


 美味い!!!!


 美味しすぎて小躍りしそうになった。圧勝である。
 前夜から自分で作って仕込んでおいたものは、やはり格別。
 白身はつるんとして、黄身はとろとろ、味も濃厚、噛んだ瞬間に染み出してくる幸福。
 これは定期的に作って、休日のお昼のラーメンなどに入れてみたい。
 私なりに解釈したレシピは昨日のnoteに書いたので、ぜひ参照されたし。
 本当に美味かった。

 さて問題は、燻製である。
 これだけ半熟ゆで卵を美味しく作れたのに、燻製をすることで味と香りが劣化してしまっては困る。

 今回も火曜と同様、セブンイレブンの既製品ゆで卵を比較対象とした。

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 この商品、いつもラジオで早見沙織さんが紹介していたからとか、そんな理由ではない。うん。左が煮たまご、右がゆでたまご。
 ちなみに煮たまごの煮汁を飲んでみたら、思いのほかあっさり薄味だった。自分で作る醤油2:味醂1:砂糖1+水適当の漬け汁のほうが、よほど濃い。ただ、出汁は利いているので美味しかった。
 これらを冷蔵庫から出してキッチンペーパーで拭いて約90分、しっかり乾燥させ、なるべく常温に近づけた。
 三者を並べてみると、こんな感じ。

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 奥がセブンのゆでたまご。真ん中がセブンの煮たまご。
 そして手前がひと晩寝かせた自家製である。自家製がいちばん濃い色をしていた。
 ちなみに、3個残った自家製のうち1個は、比較して食べるために燻製せずに残してある。
 いよいよ第1回 美味しい燻製卵選手権の開催だ。
 もちろん網に並べる前には、キッチンペーパーで念入りに水気を拭き取ることも忘れない。

 今日は前回の反省を活かし、サクラのチップ11gにザラメ1gとしてみた。写真にあるように、お徳用108枚入りのアルミ皿を使っている。これが吉と出るか、凶と出るか。

 強火で燻煙を出したあと、中火から弱火にして10分間の燻製。
 今日も庭の梅は綺麗だった。

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 途中、サクラのスモークのとてもいい匂いが漂ってきたので、焦げた匂いがつく心配はなさそうだった。
 5分経過したところで蓋を開け、キッチンペーパーで改めて拭く。
 風の強い日だったのでたびたび炎が煽られ、火加減が心配だったが、己の直観を信じて少し火力を強めたりしつつ、燻製した。

 火を止めてしばらく余熱で煙を回したあとの出来上がりが、こちら。

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 あ、あれ……?
 色、あんまり変わってない?

 ちょっと戸惑ったが、鼻を近づけてみるとスモークの香りはする。
 ただ、やはり少しエグみがあるようにも感じた。前回よりはだいぶマシだが。

 これらを仕分けて皿に入れてラップをかけ、冷蔵庫へ。
 1日寝かし、実際に食べてみるのは明日だ。
 金曜の夜に仕込んで、食べるのは日曜の晩酌。
 なんとも気の長い趣味である。

 さて、当日茹でた卵が1個余ったので、もう一品と合わせて二度目の燻製を行なった。
 その一品がこちら。

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 刺し身用サーモンの柵である。
 今晩試したのは、なんちゃってスモークサーモン風の瞬間燻製だ。
 この柵も1時間ほど前には冷蔵庫から取り出して、キッチンペーパーで吸えるだけの水気は吸ってある。
 一度燻製をした鍋をそのまま使っているので、強火でしっかり煙を出してから網を乗せ、蓋をして弱火にして1分半。
 鮭だけを取り出したら冷蔵庫に入れて冷やし、さらに8分半後、自家製当日ゆで卵も取り出した。

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 一度目のゆで卵より、少し色が濃くついているような気がする。
 こいつを食べるのも、また明日のお楽しみだ。

 鍋を撤収して調理器具類を洗ってから、鮭を肴に束の間の晩酌。
 柳刃包丁などという結構なものは残念ながら持っていないので、愛用の普通の包丁で切った。

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 瞬間燻製ということもあり、色はほとんどついていない。
 さて、肝心のお味は……?


 美味しい。

 美味しいけれど、燻製の香り、どこ?

 ほんの少し鼻に抜けるような香りがあるものの、おそらく言われなければそれと気づかない程度。
 火が通って硬くなってしまったり、悪い臭いや酸味がついてしまうよりはマシだが、どこまで行ってもスモークサーモンの真似事、あくまでもスモークサーモン「風」である。

 結論。
 鮭の刺し身は、刺し身それ自体が美味しかった。


 明日はついに、第1回 美味しい燻製卵選手権の結果発表だ。
 果たしてどの卵が最も美味しいのか?

 乞うご期待。

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