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【週末燻製日記】 第1回 美味しい燻製卵選手権!

 さあやってまいりました、第1回 美味しい燻製卵選手権のお時間です。
 金曜の夜から丸2日かけて繰り広げられてきた熱闘、いや燻闘が、いよいよ決着を迎えます。

 まずは、これまでの戦いを振り返ってみましょう。

 それでは選手の紹介です。

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 選手の中でも随一の輝く白身は勝ちを確信した余裕か、それとも味つけ不足を意味するのか⁉
 燻製当日に茹でて30分味つけをして燻製した、当日ゆでくんたま選手!

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 燻香なんてせっかくひと晩かけて染み込んだ味の邪魔なだけだ! と言わんばかりの堂々たる風格。
 前日に茹でてひと晩味つけしたものの燻製しなかった、ただの味玉選手!

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 時短といえば聞こえはいいが、コンビニ既製品なんて所詮は手抜き!
 出場選手中、最も濃い色は美味の証か。
 燻製前日に茹でてひと晩味つけして燻製した、自家製くんたま選手!

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 セブンイレブンの放つプレミアムな刺客!
「味付き半熟ゆでたまご」を燻製した、セブン燻製ゆで卵選手!

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 水で茹でたゆで卵? こちとら煮汁で煮込んでるんだ、育ちが違わあ。
 セブンイレブンの「半熟煮たまご」を燻製した、セブン煮卵選手!

 以上の5選手によって争われます。
 なお、セブンイレブンの既製品の「燻製しなかった」バージョンは、審査員のコレステロール値を考慮し、どうせ美味しいのはわかりきっているので比較対象とはしませんでした。あらかじめご了承ください。

 さあ、昨日の燻製からひと晩が経って、エグみが抜けているのかどうか。
 いざ試食のときです!

 審査員は私と妻、ふたりでお送りしてまいります。
 採点は各選手10点満点です。
 試食にあたり、塩などの調味料はいっさい使用しません。
 また、妻には作業工程を知らせずに食べてもらいます。

 それでは早速、当日ゆでくんたま選手。
 味つけ不足が懸念されますが、果たしてそのお味は……。

 意外と(?)美味い!!!!!!


 味が薄いのではないかという心配は杞憂でした。
 素材の味が活かされつつ、薫香がしっかりと香る!
 妻からは「とてもフレッシュ。サラダなどに合うのでは?」という意見が出ました。
 初っ端からハイパフォーマンス、これは激しい戦いになりそうです。


 二番手はただの味玉選手。
 
まあ、私はきのう1個食べているんですが、そのお味は……。

 美味い!


 茹で上がってから丸2日経っても、味の劣化はほとんどなかったように思われます。
 妻からは「薫香がないので、美味しさのベクトルが違う。ラーメンに入れるならこれ」という鋭い評をいただきました。なるほど!


 続いては、自家製くんたま選手。
 いちばん手間も時間もかかっている一品なので、これが失敗していたら目も当てられません。いざ、試食……。

 美味ああああぁぁぁぁぁい!!!!!!


 愛情を注いだだけのことはあります。どうしても私は贔屓目が入ってしまうのですが、だからこそ最高に美味い。料理は自分で手間暇かけて作ると、より格別の美味しさがあるものですよね。
 妻からは「味が深い。晩酌のおつまみとして、これ単体で完成されている」という太鼓判をいただきました。ありがたい!


 さてここからは自家製と真っ向勝負、既製品の2品です。
 セブン燻製ゆで卵選手の実力やいかに……?

 美味い!!!!


 さすがセブンイレブン。自家製では味わえない洗練された味に、薫香がよく合います。
 沸騰した水に入れて7分の自家製半熟ゆで卵よりも、黄身は若干固めです。ちょうどパッケージの写真と同じくらい。看板に偽りなし、さすがセブンイレブンです。
 妻からは「香りがあとに来る」という評が。


 いよいよトリを飾るのは、セブン煮卵選手。
 最後がマズいと後味が悪くなりますが、どういう結末になるのか……?

 これも美味しい!!!!


 まずは安堵が先に立ちました。失敗作はひとつもありません!
 煮卵らしく奥深くまで染み込んだ滋味、そして嚥下したあとに鼻から抜けていくサクラの薫香。
 私は先ほどのセブン燻製ゆで卵選手よりも、こちらのセブン煮卵選手のほうが上と取りました。
 しかし、妻の点数は逆だったようです。
 いわく「せっかくの薫香が少ない。味が複雑すぎて邪魔している」と。
 この差が吉と出るか凶と出るか⁉


 いよいよ採点結果の発表です!
 点数は「私/妻」の順で表記していきます。

・当日ゆでくんたま選手 7点/7点 =14点
・ただの味玉選手    6点/7点 =13点
・自家製くんたま選手  9点/6点 =15点
・セブン燻製ゆで卵選手 6点/6点 =12点
・セブン煮卵選手    8点/5点 =13点

 優勝は自家製くんたま選手でした!
 やはり手間暇かけたぶん、料理は美味しくなるものです。

 以下、主婦目線から妻の選評を伺ってみましょう。

 私も妻も、やはりトップバッターの当日ゆでくんたま選手は、様子見というか基準点で7点とつけざるを得ませんでした。
 ところが、二番手のただの味玉選手からは薫香がしなかったので、妻は「美味しさのベクトルが違う」という点から甲乙つけられず、同点数にしたとのことです。言われてみれば、たしかにラーメンに入れるなら、薫香のないただの味玉のほうが合いそうな気がしますね。
 一方の当日ゆでくんたま選手は「味が薫香の邪魔していない」点が高評価ポイントだったようです。その点においてセブン煮卵選手は、味の複雑さが点数を下げた要因となりました。同様の理由で自家製くんたま選手も、当日ゆでくんたま選手よりは「素材の味が落ちる」感が否めずに、6点に留まりました。とはいえ「晩酌のおつまみ単体としてお酒に合うのは自家製くんたま」との評価をいただきました。
 既製品2種の妻の評価が低めだったのは、和風出汁との相性もあったのではないかと推察します。自家製くんたまは調味料3種(醤油は出汁の入っていない生醤油)だけで出汁を使いませんでしたが、セブンの既製品にはおそらく、出汁の混ざった複雑な美味しさがあります。商品そのままで食べて美味しいように作られているわけですから、燻製という余計な工程を入れると、生産者が意図しない味で食べることになるわけですね。
 どうも和風出汁の味と燻製とは、相性がいまひとつのように感じます。喩えるなら、和風出汁には落ち着いた上品さがあるのに対し、燻製には刺々しさ、荒々しさがあるというか。それはきっと、ごはんに合うか、お酒に合うかの違いでもあります。

 とはいえ、私が煮たまごに8点をつけたように、セブンの2種もとても美味しい卵であることには違いありません。
 いやあ、本当に素晴らしい戦いでした!

 壮絶なリベンジマッチを大成功で終え、次の燻製卵選手権があるのかどうかわかりませんが、またいつか、燻製の味比べ選手権でお会いしましょう。
 それでは皆様、楽しい燻製ライフを!


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