【週末燻製日記】 挑戦と失敗
昨日に引き続き、日曜日もフェブラリーステークスを観戦後にぼちぼち燻製を始めた。本命視していたソリストサンダーは勝った馬から1.0秒差の8着という微妙な結果だったが、あの展開から危なげなく勝ってしまうカフェファラオがとんでもなく強かったとしか。それよりもエアスピネルの激走に心打たれ、思わず応援してしまった。
春、いや初夏のような陽気で、庭の梅もだいぶ咲き始めている。
今日のメニューは昨日と同じく6Pチーズとツナ缶、それから鮭ハラスに挑戦してみた。
鮭ハラスから油の落ちる量が多くて失敗してしまうと2回目はチップを入れ替えなければならないし、鍋から悪い香りを抜くために一度洗う必要が出てくるかもしれない。そう考えて、1回目にツナと鮭の一部を燻し、2回目に鮭の残りをやることにした。チーズは保存がきくから、来週に回したっていい。
鮭ハラスはフライパンで焼くだけの既製品を買ってきた。味がついているので、塩胡椒の下味つけは省略。キッチンペーパーに置いて10分ほど風乾して水気を吸わせ、さらに新しいキッチンペーパーで包むようにして拭いてから金網の上へ。ツナは昨日と同様に。
サクラのチップ8g、ザラメ2gをアルミホイルの皿に置いて鍋底に敷き、燻煙を出してから中火で15分。昨日よりも気持ち火を強めに、庫内温度は80℃を目指した。
燻製前の写真を撮り忘れてしまったので、5分後くらいの様子。
鮭ハラスには思ったより火が通らない。
15分後、こうなった。
香りはついているものの、色つきは物足りない。
余熱で2分、いったん室内に戻して乾かし、2回目へ。
思いのほか鮭ハラスの残りが少なかったので、急遽、冷蔵庫から余っていた豚モモ肉の切り落としを数枚拝借した。豚モモ肉の燻製といえばローストポークとかハムのようなイメージで、切り落としはうっすいので上手く燻製できるか見当もつかなかったが、ものは試し。実験みたいなものだ。塩を少しまぶしてすり込み、網の上へ。
ちょっと欲張り過ぎたかもしれない。
こちらも温燻すること15分、こうなった。
写真ではわかりづらいが、豚モモ肉の色づきは淡くピンクが混ざっていて、しかも箸でつついた感触はカピカピで硬かった。そういえば、燻製は古来から保存食として作られたものだったらしいということを思い出した。白干しで肉が腐敗しないことに気づいた古代の人が、だったら焚き火の熱でじわじわ乾燥させたらもっと風味がつくんじゃないか? と。15分ばかりでは保存食には至らないが、なんとなく古代の人が試したことの追体験をしているような気になった。そんなことを考えたのも、きっと先日クリアしたばかりのゲーム『天穂のサクナヒメ』が素晴らしい作品だったからかもしれない。食は、力だ。
こちらも余熱で2分、室内に戻してしばらく乾燥させる。その間に機材を撤収して鍋と皿を洗い、台所を綺麗にしたところで、豚と鮭を少し焼くことにした。豚はしっかり火を通さないと不安だし、鮭も生食用ではなかったので、焼き目くらいはつけておきたかった。
まずは豚。フライパンに油を少なめに敷いて、硬さがほぐれない程度に焼き色をつける。思いのほか油が出てきたので、少しキッチンペーパーで拭き取ってから、次は鮭。まずは皮目に淡いキツネ色の焼き色をつけ、ひっくり返してしばらく焼く。焼き加減はなんとなく、適当だ。
できあがったのがこちら。
鮭ハラスも想像以上に油が出てしまい、見た目は燻製っぽくはなかったが、ひとまず完成とした。
妻とビールを開けて乾杯し、晩酌。
意外にも豚モモ切り落としはしっかり薫香がついているし、悪くはなかった。いわばポークジャーキーのような感じだ。案外ビールには合う。
逆に鮭ハラスは、いまひとつだった。あとから焼いたためか薫香が薄く、油分の多い普通の鮭ハラスといった感じ。味つきの既製品だったことも燻製には不向きだったのかもしれない。とはいえ、普通の鮭ハラスだから普通にふっくらとしてジューシーで美味しかった。
しかしなんといっても、この土日を通しての優勝はツナ缶+カットチーズだろう。ブラックペッパーも利いているし、クラッカーにのせると抜群に美味しい。今日も今日とてお酒が進んだ。
次は下ごしらえに1日かかるゆで卵や、逆に超時短・刺し身類の瞬間燻製などを試してみたいと考えている。
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