【プロボノ】児童養護施設に関わって
プロボノで児童養護施設に関わったことがあります。
施設から依頼があって「体を動かす体感ゲームをやらせてあげたいので協力して欲しい」とのことでゲーム機とセンサー(XboxとKinect)をもって車で数名で向かいました。
事前に施設の方に2つをお願いされていました
・子供に連絡先を聞かれても教えないこと
・「また来るね」と簡単に約束をしないこと
施設にいる子たちは、大人に裏切られた経験を持ち、寂しさも強い。
だから、つながりを欲しがるし、また来ると聞けば、いつまでも待つ。
そう教えてもらいました。
聞いていた住所にある児童養護施設に到着しました。
(当然ですが)特に看板とかあるわけではなく、普通の大きな家の雰囲気です。
施設には20名くらいの子供達がいました。
小学生から中学生くらいの年齢だったかと思います。
また近所には、グループホームといわれる、一般の家に住んでいる子たちもいました。
施設に入って、壁に何か「表」が貼ってあるのに気が付きました。
よく見ると「風呂に入る順番と時間帯と名前」の表でした。
今までの私は風呂に入りたい時に入ってきてました。
集団生活なので当然なのでしょうが、小さい時からそんな自由すらない。
広い食堂みたいなところに通されて、体感ゲームを始めました。
みんな目をキラキラとさせて列に並んで順番に遊びます。
途中、順番の割り込みなどあって、軽い喧嘩が始りました。
施設の人が軽く「喧嘩はダメだよ〜」と言ったらすぐに止めました。
私は不思議に思いました。
子供たちがパッと喧嘩を止めたからです。
後で聞いたら、喧嘩をしたら遊びが終わるルールだそうで、子供達はそれを思い出して、慌てて止めたとのことでした。
遊びの時間が終わり、施設の方と別の部屋でお茶を飲みながら話をしました。
私は施設にいる子たちは、親が亡くなっている子が多いと思い込んでました。
そうしたら・・・
「鈴氏さん、子供達の半分以上には親がいます。
そしてたまに会いに来る親もいるのです。
一緒に住めない理由はそれぞれです。」
別れ際に私たちが
「今後も時々、ゲーム機をもってきて子供達と遊ばせてもらえませんか」
と申し出ました。
そうしたら、施設の方は、優しい表情で諭してくれました。
「鈴氏さん達は、週に何回、来ることができますか。いつまで継続できますか。気持ちはありがたいが、子供達は別れがつらい。来なくなることが寂しい。だから中途半端に関わらないでください。今日は特別なイベントの日だったのです。」
それに対して、きちんと答えられなかった自分を恥じました。
今回、この内容を書くか迷いました。
私は正しく伝えられるだろうか。
誤解を与えてしまうのでは無いか。
それができたか分かりませんが、私の経験を共有することで、あなたに何かが伝わるとうれしいです。
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