アルトゥール・シルバ
おはようございます。寝耳に水。
いやマジかってなりましたもん。あの状態のアルトゥール取るんだ、って...
てなわけでこの記事はアルトゥール・シルバさんの思い出を語りつつ横浜FCさんで末永く活躍して頂くための取扱説明書として色々書き記していくものになります。
思い出~2019~
獲得した時の記憶がない。というか単純にその頃FC東京を追っていなかったからなんだけど、今見ても何が何だか。
最終所属はCNマルシリオ・ジアス(CAヴォトゥポランゲンセからのレンタル)、サンタカタリーナ州リーグ2部のクラブ。過去にはヴィッセル神戸やガンバ大阪で活躍したシジクレイが所属していたらしいです。
んで、そこから期限付き移籍で、2019年シーズンに24歳にして東京に加入。そういえば加入前の成績はどんなんだろうかと調べたんですが、transfermarktに載っていない。なんかもう完全な無名クラブの無名な若手を獲得した、みたいな感じだったんでしょう。
開幕後はU-23やカップ戦をメインに出場。彼のポジションであるボランチには当時橋本拳人・髙萩洋次郎の二台巨頭がおり、育成目的でシーズンを過ごしていました。
彼は異国の地でメキメキと成長し、徐々にリーグ戦でもベンチ入り、途中出場を重ねていきます。最大の強みである強靭なフィジカルを武器に、当時上位を走っていたチームにおいて個性を輝かせ始めていました。
そんな彼が特に輝いたのは10月19日のヴィッセル神戸戦。この試合はディエゴ・オリヴェイラが先発落ちしたことにより永井1トップ・髙萩トップ下の4-2-3-1となり、空いたボランチに入る形でJ1初先発を果たしました。
そして、開始直後に幸先よく先制し更に攻勢を強める10分。敵陣深くでのスローインからボールを回すと、右足を鋭く振り抜いた。全力を込めたスイングが生み出した放物線は、美しく火を噴きながらそのままゴールネットに突き刺さりました。
初先発、初ゴール。この試合は3-1で見事勝利し、彼の東京でのキャリアはこの素晴らしい活躍によって更に続いていく、と誰もが想像しました。
思い出~2020~
そして迎えた2020シーズン、東京は完全移籍で彼をチームの一員に加えました。この年は他にも鹿島アントラーズから期限付き移籍でレアンドロ、ジュビロ磐田から完全移籍でアダイウトンを獲得しており、前出のディエゴと併せて「ブラジル・カルテット」が猛威を振るうシーズンでした。
しかし、この年はブラジル人選手の活躍が目立つと共に、主にレアンドロとアルトゥールによる反スポーツ的な振舞いが表に出てしまった。
彼の活躍としては、開幕戦で途中出場を果たすと中盤の一角としてリーグ戦29試合に出場。サンフレッチェ広島戦では安部柊斗のゴールにおいてアシストを記録するなど、目に見える数字でもチームに貢献していました。
がしかし。10月24日、横浜F・マリノス戦でキャリアを崩壊させかねないシーンを演じてしまう。
この試合もアンカーの位置で先発出場していたが、後半に入り立て続けに失点したことで険悪なムードがスタジアムを包んでいた63分。中盤でボールの競り合いになった際に、あろうことか扇原(だったと思う)の顔面に左ストレート。審判が目を離していたことで一度はプレーが続けられましたが、相手選手の猛抗議によって審判団が協議に入り、無事一発レッドカードが提示された。
これにより、彼は移籍後初の退場となってしまい、数的不利を打開することも出来ず0-4と最悪のスコアで敗北。特に懸念されていた「ブラジル人によるラフプレー」が具現化したことで彼だけでなくチームへのバッシングも激化し、前年とは正反対の立場に置かれてしまった。
この試合に関してはなんか当時思うことを記事にしてボロボロ述べてたので、それをリンクします。
思い出~2021~
今年。彼は背番号を2に変更。過去には徳永、室屋といったサイドバックの名選手が受け継いできた番号であり、中盤かつ序列の低い彼に与えるのは不可解な判断でした。
ここまで彼はリーグ戦7試合、カップ戦5試合、天皇杯1試合、計13試合に出場。ルヴァンカップ・徳島ヴォルティス戦では移籍後初めて右サイドバックに入るなど本人も首脳陣も試行錯誤といった感じで、持ち味を最大限活かしきれないまま半年が過ぎていきました。
最後に彼を生で見た機会、天皇杯・順天堂大学戦ではスタメン出場したものの、タフに動き回った一方でボールを持たされてはプレスされて上手く出すことができず、チームに貢献したとは言い難い結果でした。
そして、突然の期限付き移籍発表。移籍先は現在最下位に沈む横浜FC、彼と横浜FCの両方にとって良い形の移籍になるように祈っています。
取扱説明書
~攻撃~
・キック力とフィジカルの強さが持ち味です
・ボランチが主戦場で幅広く動き回れる運動量を持っています
・スピードはさほどないですがストライドは大きいイメージです
・パスはあまり期待できません
・詰められた時のアイデアに欠けるので受け手のサポートが必要です
・二年前の幻覚を追って遠い位置からでも打ちに行きます
~守備~
・フィジカルコンタクトは強いです
・足元は上手くないのでデュエルはさほど強くありません
・空中戦はそこそこ使えます
・追いかけ回すこともできるのでサイドバックでも有効です
・本職はボランチだと思うので基本はそこで使ってください
~メークアップ~
・同郷で影響力のある先輩が見張ってください
・たまに肘か手が出るので出場停止は2回くらい覚悟してください
・どちらかといえばあまり表に出てこない方です
・言語が通じる選手がいたら積極的にサポートしてあげてください
・どうか、どうか、まだ若く才能に溢れているのに活躍しきれなかったダイヤの原石を腐らせるのではなく、彼が望むキャリアへと導いてあげられるような時間にしてあげてください。
おわりに
岡庭が特別指定選手として加入、アルトゥール・シルバが期限付き移籍、鈴木が完全移籍と、そこそこ人間が動いたここ最近の東京。全ての選手に幸多からんことを。
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