祖父の血圧と股関節の動き
先日、92歳の祖父のお見舞いに行ってきました。
祖父は心臓に酸素や栄養を届ける血管(冠状動脈)3本の内1本が閉塞しており、残り2本の内1本にステントを入れている状態。その為、心臓の筋肉も徐々に弱化しているようで、心肺機能が低下している中で生活を送っています。
そのような心臓の状態でしたので、2024年、年始に体調を崩し、1ヵ月程入院。その後、自宅療養出来るほどまで回復したので、「そろそろ最後かな」という思いもありながら、2日間だけでしたが会いに行ってきました。
祖父は体調を崩す前、92歳になっても毎日畑に出たり、食事を作ったり、公園に散歩に行ったり、ポットのお湯を常に満タンにしたりと几帳面な性格で、血圧も日に3回計り、メモを残していました。
【祖父の血圧】
動けている時
血圧上の値(収縮期血圧)/下の値(拡張期血圧)
100~110/50~60
体調を崩す前(3~4日間)
血圧上の値(収縮期血圧)/血圧下の値(拡張期血圧)
95~105/40~45
体調を崩す前に拡張期血圧の値が極端に下がっていました。
【祖父の股関節可動域】
股関節の内旋 右5度/30度 左0度/30度
股関節の外転外旋 右60度/90度 左50度/90度
本人の感覚としては
・脚が上げづらくなっている
・対側の脚に足が上げられなくなった
・足先が凄く冷たい
・ほっほ、ほっほと肩で呼吸している
拡張期血圧が極端に低下している時は、高齢者の場合、心臓に巡る血液量が足りなくなっていることがあります。加えて、祖父は「足先が凄く冷たい」と訴えており、股関節の硬さなどからも下肢の血流が滞っている状態のようでした。
【祖父を治療】
腸腰筋や大内転筋を治療した後、2つの体操を行いました。
・脚を上げて血液を戻す体操
横になり、ソファや棚などに脚を上げて、ゆっくりしているだけです。
・股関節の内側と外側を伸ばす体操
10秒キープを内外それぞれ5回ずつ。
*バスタオルで行いましたが、Nストラップを使えると行いやすいです。
1日目の昼、夜と拡張期血圧が65まで上昇し、2日目の朝は拡張期血圧が60で体調の良さも感じており、退院後初の散歩に行き、花見をすることが出来ました。今後、いつまで、何度会えるか分からないですが、少しでも元気な姿が見れて、この仕事をしていて良かったと感じています。
日頃座りすぎていたり、立ちつづけて仕事をしている方の中には、「足が冷える」「脚が浮腫む」「脚が重い」などの症状を感じている方もいらっしゃると思います。そのような方たちにとって、”脚を上げて血液を戻す”という体操は、心臓への負担を減らす為には非常に有用かと思います。是非、寝る前の5~10分、脚を上げるところから始めましょう^^
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