展示会を終えて

こんばんは。

更新が久方振りになってしまいましたが、今の気持ち、勢いのまま、筆(指)を走らせています。

昨日、当店取り扱いのANREALAGEの仙台展示会が終了致しました。

この話は記憶の中では3月から企画を進めており、念願の開催が出来ました。

コロナの影響を受け、ドロップしたシーズン、そして開催を断念した前回。

2シーズンぶりの展示会となりました。

一先ずは開催を一緒に進めて頂いたANREALAGEさま、準備の際にお手伝いいただきました顧客さま、ご来場頂いた皆様、ご予約頂いたお客様、全ての皆様に感謝致します。

本当にありがとう御座いました。


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まず、今回感じたことは、いつもの事、と思っていたことが日常では無いこと。

毎季楽しみにしていたこの展示会。

開催できていること自体、日常では無いこと。

そして、この状況下で、ファッションに、服に、時間や人生を費やす。

これも、日常では無いこと。

そんな中での開催に少し迷いがありました。

この状況下で、果たして開催しても良いのだろうか。

ファッションの熱量は、そのままの形で上手く伝わるのだろうか。

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天変地異のような厳しい状況下で、

今では非日常と化してしまったファッションの熱量を話すこと。

会話が制限され、対面という熱量が日常から切り離され、人と人が同じ場所に存在する時間を制限される中で、

ファッションの世界も、商品のご紹介が、極論接客までが画面上へと居場所を移してきました。

そんな、質量や重さが存在しなくなった今の日常で、

質量や重さを問いただす、今季のアイテムを、

熱量を内に燈し続けるお客様の元へ届けることができました。

結果、この熱量はそのままの形で伝わったと感じております。

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自分自身、ANREALAGEは2011年秋冬LOWからお客様として好きで買っていて、

いよいよ10年経ちます。

個人的にもこのシーズンは思いの強いシーズンでした。

当時を思い出し、今とは違う“買う側”としての熱量。

2シーズン展示会が出来ないことも相まって、この熱量が沸点に達していました。

正直、今、こうやってお店を開き、“売る側”として職務を全うしている中でも、時々脳内に垣間見える客としての“買いたい”という気持ち。

今回の自分の中でのテーマはこの感情を、個人的なANREALAGEの魅力である“言葉で伝わる言葉や理由(コンセプト)”に乗せて伝えられるか。でした。


2010年秋冬、“WIDESHORTSLIMLONG”からの繋がり、

2009年春夏、“○△□”からの派生、

2011年春夏、“AIR(空気のかたち)”、

2015秋冬の“LIGHT”、2018春夏の“POWER”、

そして“HOME”を始めとする近年のコレクションの繋がり。

僕にとって全てのこの派生や繋がりが重要なファクターで、

とてもじゃ無いけれど、時間予約制の接客時間が足りないことに悩みました。

どうやって纏めるか、どうやって其処に自分の熱量を付け足そうか。

朝起きて3時間悩み、出勤して掃除した後に1時間悩み。

何となく頭の中で巡り巡る言葉を、その時の流れ、お客様のテンションに合わせて

自分の口から上に向けて落としていきました。

それが伝わったかどうか。そんなことは抜きにして、

2日目の終わりに、予約で来場して頂いたお客様から一報が届いた。

“服に対して言葉で表せないような感動をしたの今までで初めてでした”

自分が今までファッションを好きになって、服にのめり込んで、

そんな10年前を思い出したような気持ちと、

そのまま業界へ飛び込んで、販売員としての仕事冥利を感じる、

2つの気持ちを感じる不思議な感情になりました。

自分は恐らく、ファッションではなく服が好きで、

モード(流行)ではなくアバンギャルドが好き。

ちょこちょこお客様には話しているのですが僕は、

センスではなく勉強が好きです。

カルチャーも好きだけど、其処から自分を創り出そうとしている人が好きです。


少しでも、自分が伝えたいことが伝わったのかな。

そんな風に思いました。

嬉しかったし、本当に、開催して良かったです。



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そんな熱量を2シーズン振りにお客様から感じることが出来て、

自分もこの熱量と共に書き殴ってしまいました。

肝心な店の服の話、全くしていなくてごめんなさい。

明日5月25日まで休みを頂いて、新入荷も仕込みます。

(厳密にいうと僕は写真と、言葉を仕込みます)笑

1人なので店が開いてたり閉まってたり、ご迷惑おかけします。


予約してくれた方々、届くまでどうかこの熱量を絶やさずにお待ちください。

また、店舗で対面でお話しましょうね。



Shirube Sendai 大久保

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