ZERO街に住む。

インターネット その世界に身を置いて 
もうずいぶんとたつんだけど・・・ 時間がたてばたつほど 
わからなくなっていく感覚があるんだ。

ネット廃人を経験していると
リアルの記憶が抜け落ちる 瞬間がある・・・。
日常生活が 夢の中に出かけるような そんな感覚だった。

だから記憶に残らない・・・

ほら 夢って見てても朝になると忘れるものじゃない・・・。

私にとって日常 オフラインの生活は ZEROだった。
恋人も 遠く離れてて オンラインでしか繋がれなかった。
ただ会いに行くためだけに
仕事をして お金を稼ぐ。
声を聞く為に お金を稼ぐ…。
オンラインでのやり取りが現実で リアルはただこなすだけの時間。
そんな過去があるから 感覚が麻痺してるのかもしれない。

ネットの世界では、性別も年齢も関係なく お互いの得意を生かして 関わっていた時代があった。
誰も 年齢を理由に言い訳しなかったし
性別を理由に 無理矢理なにかを強要したりしなかった。
困っていたら その問題の解決策をもっている人が手を差し出してくれた
“わからんけど”といいつつ 
一緒になって調べてくれる人がいたり 見えない相手なのにみんな優しかった。

しかし、やさしい中にもネットに繋いだら 自己責任で 良識ある一人の人として存在する事が暗黙の了解だった気がする。
だから居心地がよかったんだ

そこに 悪用する奴が現れた。
オフを開催しては女の子を襲うやつとか
幹事になって女性の携帯番号を集める輩とか…。
ごく一部に現れた悪用する人間への対応を身につけた頃
匿名性を盾に言いたい放題なものや
子供という盾を振りかざす人が 土足で入り込んでくるようになった。
古くからこの世界で存在し続けてるものを 老害だというものが現れた。

オンラインでは 年齢も性別も関係ない
自己責任で 自分をこの世界の中で活かすように存在するっていう 暗黙の了解のような
なんというかそんなかっこよさを 感じる相手との
やり取りを長い間できてない気がする。
当たり前に 助け合う世界はなくなっていった。

新しく入ってきたものが 元々大事にしてきた人たちのルールをぶち壊し 新しくしていく…

何が大事なのかわからなくなっていく。
積み上げてきた歴史を 簡単に壊していく
終わらせていく。

インターネットの世界に身を置き続けているけれど、もう私の中に、どうあるべきかの感覚は無くなってしまった。
欲しくない 住人は ブロックして 自分の世界から抹消する。
欲しくない情報は 取らない
都合の良い情報だけをかき集める
そんなご都合主義をよしとする 自分の世界
つながっているから いらないものは無いものと扱う。
それが常識みたいになった。

オンラインが自分の居場所だった私は
もう自分の居場所さえ 
誰を信じていいのか 
それさえももう 
どんどん わからなくなっている。

こんなに長くオンラインに住んでいるのに
ふとこの感覚がよくない気がして
完全に オフラインの街に・・・
ZEROの街に住む事を選ぶ時はそう遠くなく
私の前に現れるかもしれない
時代とは逆行するけれどって言う感覚が生まれた・・・。






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