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リモートワークが辛い

皆さんは、「フルリモート」(出社はゼロ)と聞いて、どう思うだろうか。楽?時間が節約できる?お金が浮く?もちろん、「リモートワーク」のメリットはたくさんある。が、「フルリモート」とは要は、「期限なしの永遠自宅勤務」なのである。

世の中の「リモートワーク調査」の結果を見ると、大変驚くことに、半数以上の回答者は「ずっとリモートを希望」を選んでいる。本当か?と目を疑いたくなるが、リモートの楽さというものは確かに多い結果なのだろう。では、リモートワーク、もとい「フル」リモートのデメリットは何なのか?一体全体、20代前半の新卒一年目がフルリモートで働くとどんな結末が待っているのか?

フルリモートのデメリット、それはなんといっても「人と直接話すことができないため、確認や承認のタイミングが遅れ、効率が下がる」ことだろう。だが、これはあくまでもビジネス的な観点からで、実際、ちょっとした確認なら、1:1をお願いしたり、チャットツールで人を捕まえたりとある程度融通が利く。社外とのコミュニケーションも、目的さえ決まっており、アジェンダ通りに進めさえすれば、ビジネスを進めていくことに支障はない。

ビジネス的な観点から離れて「仕事の本義」「人が労働に費やす時間」など大きな枠で仕事をとらえた際に、圧倒的に欠けているもの、それはいわずもがな、「生身の人との交流」である。

ちょっとした雑談、同じ場の空間的な共有、本当の表情とニュアンス。

それは、決して、どんな高速なインターネットが通っていようと、最高峰のスペックのPCを持っていようとオンラインでは得ることができないものである。

さらに、新卒や新入社員でフルリモートが始まってしまうと、ほとんどの社員に一度も会わずにオンラインで話し続けることになる。

私はよく上司に「もう○○さんと半年もオンラインでしか話していないので、本当に人間なのかAIなのかわからないですよねー。」などと半ば冗談で言ったりするが、これは割と真剣な話で、こんなジョークを言わないとやってられないくらい、私が一緒にビジネスをしている仕事仲間は一体どんな人なのか知ることができないのである。

同じ会社内の人も知ることができないのであれば、お客さんと初めて会う場合はなおさらである。よく、某大手オンライン名刺会社のセミナーでは「リモートであろうとなかろうと営業の結果は同じ、むしろ無駄が削減され効率化できるので営業成績は良くなる」と参加者に説いているが、いまだにそれが信じがたい。

あの時、実際に目の前でお客さんの表情を見てこれが言えていれば、、、あと数分、数十分ミーティングが延長していれば、ミーティングの後に少し雑談でもできたら次はもっと雰囲気のよいミーティングになるのに、、、私は一度も「対面での営業」を体験したことがないのである。(今がオンライン主流であれば、後々対面も入ってきた際に実はもっと楽になるのでは?と思ったりもするが、、まあそれはさておき。)

そんなぐっとこらえる気持ちも、「あの時お客さん、どう考えていたんでしょうね?」「そういえばこの前○○に行くって言ってましたけど、どうでしたか?」「今日はなんだか涼しいですね。」これらの本当にシンプルな言葉でさえも、伝え投げかける相手が、オンライン越しなのか目の前にいるのかで、どれだけ心の針を動かすかに大きな違いがでることは、想像に難くないだろう。

 煎じれば、「つながり」「チーム」「共感」などの生き物が生きていくうえで必要とする要素がデジタルにとってかわられて、本来そこにあったものを「なくてもビジネスを進めて」行かなければならない状況である。そんな中で、右も左もわからない、ましてや私の場合同期がいない状態で、健全に働いていくこと自体、とても難しいだと私は思っている。サポートやバックアッププランは手厚い。超ホワイトカンパニー。労働環境はこれ以上ないといっていいほど良好であるが、毎日働けば働くほどむなしく、悲しく、もどかしい。

ではどうすればよいのか?誰も答えは持っていない。

この前、「つながり」「共感」がないのなら、自分から作ろうと思い、「チームビルディング」を私が提議者となってやってみた。実際、とてもよかったと思っている。しかし、チームビルディングが終わって、チームのみんなが笑って、なんとなく場が和んで、、、次の日は、もうビジネスモードにみな引き戻される。それぞれの家で。

チームビルディングを通じて、場面をいったん共有して、共感もして、一つになった。

その次の瞬間、もうバラバラなのである。

空間の断絶が生み出す、つながりの断絶。オンラインであるときしか生まれない狭いゲートと空間。そんな中で、私は同僚がどうやって健全に働けているのか、少し疑問に思ってしまう。

働くことの意味、私が会社に及ぼす影響、残す結果、、など、もちろん会社で働いている限りそういった基本的なことは自分で責任をもって果たさなければならない。

怖いのは、この状況になれてしまうことだ。それはもしかしたら、ストレスを感じなくなるという意味でよいことなのかもしれない。しかし、得るものがあれば失うものが必ずある。リモートワークの楽さに甘んじて、生身の人間のコミュニケーションができなくなると、生物学的に、精神的によくないことが起きる、と私は思っている。少なくとも私が今そのように感じ始めているように、、。

と、そんな私を神様も仏様も見かねたのか、最近煮詰まってモチベーションがわかない一年目の私のうっぷんを晴らしてくれる素晴らしいアニメに最近出会った。

その名も、2021年新作アニメ、「迷宮ブラックカンパニー」。主人公二宮のすがすがしいほどの狡猾さと生きることへの希望とあきらめの悪さ、自分の信念を曲げない様子は、今の時代にぴったりであり、まさに二宮はリモート時代の救世主である。

このアニメについては、後日また新たな記事を書くつもりである。

それでは、答えも出ないが、同じように感じてくれている人がいればうれしいと思いつつ、ここていったん筆を休めようと思う。(なぜならば、リモートワークの影響で、現在朝の1時27分だからである。睡眠にもある程度の影響がでている、。。。)

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