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家族

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家族との精神的軋轢や感謝や出来事がらみのエッセイ
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#エッセイ

エッセイ:去り行く人とまた会う日まで(令和の時代に、家族を考える)

弟が実家を出てゆく日が来た。 この日が来るなど、夢にも思わなかった。 パラサイトシングルで…

ちる子
1年前
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祖父と水戸黄門

2021年 12月28日、祖父が他界した。 12月31日の大晦日、家族だけの小さなお葬式が執り行われた…

ちる子
2年前
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母と父、30年の仲だけど

「ねえこれやっておいて、って言ったじゃん!!」 母は自分がイライラしているときや、父のい…

ちる子
2年前
2

私がお腹いっぱいになれたのは

 高校時代の私は、とにかく自分のことで精いっぱいで、部活と勉強をうまくいかせることが私の…

ちる子
2年前
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25歳、備忘録

「今朝、おじいちゃんが亡くなった。」 その言葉を父親から聞かされた時の私の咄嗟な反応は、…

ちる子
2年前
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ありがとう、が言えなくても

母も私も、ありがとう、が面と向かって言えない。 私は、毎年母に誕生日プレゼントを渡す。去…

ちる子
2年前
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なくなったマフィンと人に「与える」ということの意味

私が母親のために買ってきたマフィンを、父親が食べてしまった。 25歳の私は、こみあげてくる衝動と激情に震えながらその場を後にし、一人隠れて泣いた。 このエッセイは、「食べ物の恨みは怖い」とか、幼いときに冗談交じりに家族の間で言い合っていた内容の話ではない。私がまだ実家暮らしで、両親と仲が良く、大切に思いあっているから起きてしまった、自分の中での小さな感情の崩壊を描いたものである。 社会人1年目を終え、「自立」の文字が今まで以上にちらつく今日この頃、今まで自分が経験したこと