【賛否両論】鳴り物応援の是非、これが打者の本音なの~?
前回の日記に続いてWBCのお話。今度は応援についてです!
WBCの大会期間中に、鳴り物を使った応援には賛否両論がありましたよね!Twitter上でも野球ファンから「やっぱり鳴り物を使った応援はいい」といった声もあれば、「NPBの試合じゃないんだから」「国際試合でやるなよ」といった批判的な声もあり、さまざまな意見が散見されました!
鳴り物への意見があったのはファンからだけではありません!3月6日に行われた侍ジャパンの強化試合・阪神戦の際には、Abemaでの中継で解説を担当した西岡剛氏と川﨑宗則氏から「鳴り物応援はストレス」といった発言が飛び出しました。元プロ野球選手が鳴り物応援に対して否定的な意見をはっきりと口にしたのは過去に聞いたことがなかったので、非常に驚きを持って受け止めました。
この両氏の発言を耳にして、私が抱いたのはこんな感想でした↓↓↓
もしかしたら、これが鳴り物応援に対する打者の本音なのかなあ~!?
【本音と考える2つの理由】
私が両氏の意見を「打者の本音」ではないか?と考えたのは、大きく分けて2つの理由があります。
①両氏ともNPBとMLB双方を経験した打者である。
皆さんご存じかと思われますが、西岡氏・川﨑氏ともにNPBとMLBの双方でプレー経験がありますよね!西岡氏はNPBではロッテと阪神の2球団、MLBではツインズで内野手としてプレーしました!同じく内野手の川﨑氏はNPBではダイエー・ソフトバンクでプレー、MLBではマリナーズ・ブルージェイズ・カブスと3球団を渡り歩きました!
ともに鳴り物応援のあるNPBと、鳴り物応援がないMLBの双方で打席に立った経験があるわけですよね!双方を経験している元打者から「鳴り物応援はストレス」という発言があったということは、その経験則から双方を比較した上で鳴り物応援のない方が打撃に臨みやすいという結論に至っているということではないかと思いました!
そして、もう1つの理由です。
②現在、NPBの球団に籍を置いていない。
ご存じの通り、NPBではスタンドで応援団による鳴り物応援が行われています。それに対して選手らが否定的な発言や、難色を示すような発言をするところは目にしたことがありません。おそらく選手の中にも賛否両論あるとは思いますが、たとえ鳴り物応援に抵抗があっても、選手がそれを公言するのは立場上できないでしょう。
当たり前ですが、プロ野球は興行ビジネスです。集客が大きな収入源となっています。現状としてスタンドで鳴り物を使ったり歌ったり踊ったりすることを目的として来場している観客が連日相当数いることを踏まえると、それに対して選手が「No」と言ってしまっては、ファンの足が球場から遠のいてしまう可能性もあります。
そう考えると現役の選手や、現役でなくても何らかの形でNPBの球団に籍を置いている人には、個人的な本音はどうあっても「No」とは言えないですよね?自身が所属する営利組織の減収減益につながりかねないような発言などするわけありませんよね?本音と建前もあるでしょう。何でもかんでも額面通りに受け止めるわけにはいきません。
しかし、西岡氏と川﨑氏に関しては、2人とも現在はNPBの球団に籍を置いていません。ともに独立リーグの球団には所属しているものの、NPBの球団には何らしがらみがありません。ならば、NPBで見られる鳴り物応援に関しても忖度なく本音で発言できるのでは?と思ったわけです!
【鳴り物による「ストレス」とは?】
では西岡氏や川﨑氏が指す「ストレス」とは、いったい何を指しているのでしょう?
それは「精神集中に対する阻害」ではないでしょうか?
西岡氏だって川﨑氏だって、全ての応援をストレスに感じているわけではないでしょう。「頑張れ」と言われれば嬉しいでしょうし、頑張る気持ちにもなります。つまりは「モチベーションの向上」ですよね?
その一方で、鳴り物応援が気になって打席で集中できないというデメリットもあるということではないでしょうか?「モチベーションの向上」というメリットよりも「精神集中に対する阻害」というデメリットが上回ってしまうということではないかと推測します。メリットよりデメリットが上回るようであれば、それはストレスも生じるでしょう。
【なぜMLBは鳴り物応援がない?】
そもそもこの鳴り物応援というのは、いつどこで始まったのでしょう?もともと鳴り物応援は、1970年代に広島の応援団が始めたと言われています!それが他の11球団にも広まり、NPB全12球団の応援スタイルとして定着したんですね!
それに対して、MLBでは鳴り物応援がありません。どうしてMLBには鳴り物応援がないのでしょう?それはおそらく…
効果がない
からではないでしょうか?
MLBの球団だって、もし鳴り物応援によって選手やチームの成績が向上するのであれば、各球団がこぞって導入するでしょう!トランペットが吹ける人を雇い、各選手の応援ソングを作り、日本と同様の応戦スタイルを導入するでしょう!
MLBの球団は各選手の年俸からも分かる通り、NPBとは比べものにならないビジネススケールで経営しています。その市場規模はNPBの8倍とも言われています。チームの勝利のために何十億円もの巨額を投資して一流プレーヤーを必死にかき集めているチームからすれば、トランペット隊の導入でチームが強くできるのなら安いものです!すぐに取り入れるはずです!
しかし、どこの球団もそうした企業努力を行わないということは、やはり効果が見込めないからではないでしょうか?MLBが鳴り物応援を取り入れないことこそが、プレーへの後押しとして効果を期待できない証左なのかもしれません。
【他のスポーツは?】
では野球以外のスポーツに目を向けてみましょう。鳴り物応援とは無縁の、観客に静粛を求めるスポーツって結構ありますよね!テニスに卓球、バドミントン、フィギュアスケートなどなど。中でも代表的なのはゴルフでしょう!ゴルフはゴルファーがプレーする際に、係員がギャラリーに対して「お静かに」「quiet please」と書かれたボードを掲げ、ゴルファーの精神集中のために静粛を求めます!テレビ中継で見たことある方も多いと思います!
そもそも、ゴルフってどんな競技でしたっけ?止まっているボールをクラブで打つんですよね?そう!止まっているボールを打つのです!対して野球の打撃はといいますと~?時速150キロぐらいで飛んでくるボールを打つんですよね?そう!ゴルフとは逆に動いているボールを打つのです!
止まっているボールを打つのと、時速150キロで飛んでくるボールを打つのと、どっちが難易度高いんでしょう?ひとまずゴルフと野球の競技の特性は置いといて、単純比較すれば圧倒的に後者ですよね!手に持つ棒状のものを止まっている物体にヒットさせるより、動いている物体にヒットさせる方が難しいということは明らかでしょう!
そしてゴルフは、止まっているボールを打つ際に精神集中のために「お静かに」と静粛を求められるんです。止まったボールを打つ時ですら静粛にした方がいいというんですよ?それより難易度の高い、高速で飛んでくるボールを打つのなら、なおさら静粛にして選手が精神集中できる環境にしてあげるべきではないでしょうか?
【オンとオフの切り替え】
とはいえ、ゴルフのギャラリーも一切音を出してはいけないだけではありません!ゴルファーがアドレスに入ったら「お静かに」と札が上がりますが、ショット後は打球の行方を追うギャラリーから歓声が沸き上がります!「ナイスショット!」の声も飛びます!カメラやスマホでシャッターを切る音も聞こえます!
つまりは、アドレスの際に静かにしてさえいればいいわけです!何も図書館のように四六時中静かにしている必要はないのです!アドレス時はゴルファーの「精神集中」のため静かにする→ショット後は拍手や歓声でゴルファーの「モチベーションの向上」につながる応援をする。オンとオフの切り替えができていれば問題ないのです!
ならば野球も同じようにしてはどうでしょう?ゴルフはアドレスに入ったら静かにするわけですから、野球も…
投手がモーションに入ったら静かにする!
というのが良いのではないでしょうか?
投手がモーションに入る前は歌おうが踊ろうがラッパを吹こうがオールOK!
↓
投手がモーションに入ったら静かにして、投手対打者の対決に固唾をのんで刮目する!
↓
そして打球が飛んだら大歓声!
これなら選手の「モチベーションの向上」につながる応援も、打者が「精神集中」できる環境作りも両立できます!オンとオフの切り替えで、スマートに応援するのがいいんじゃないの~!?
と素人ジョシは思うのでした!
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