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「女王はかえらない」小学生の辛さ
「女王はかえらない」を読みました。
小学4年生のクラスを舞台にした残虐なストーリー。
クラスではマキを中心に細かな階級制度があり、毎日細かな駆け引きと陰湿ないじめが行われています。
主人公は階級には属さない世捨て人の「オッサン」。
ある時、エリカという転校生が来て、クラスのヒエラルキーに変化が生まれます。それはしかし、さらなる悲劇への一歩でした。
第2部では「教師」の目から見た子供たちの姿が描かれ、第3部では今まで見てきたことが全て反転する驚愕のラストが待っています。
絶対ドラマ化できないやつ。
これを読んで本当に辛かった小学生時代を思い出しました。
私もどちらかと言えば「階級制度」には属さない人間でしたが、それは「オッサン」のように自立した感じではなく、属したくても属せなかった、というところでしょうか。
当時は1クラス40人余りの狭い人間関係が「世界の全て」でした。
今でも思い出すたびに息が詰まりそうになります。
唯一の心のよりどころが読書でした。
本を読んでいるときだけ、心が自由に羽ばたくことができます。
しかし、休み時間に読んでいると教師に「協調性がない」と言われ、無理やり外でドッチボールをさせらたのは今でも恨みがましく覚えています。
多分、今後もネチネチと何十年もこの思い出は語ることでしょう。
本当に辛い学生時代でしたが、こういう集団生活のヒエラルキーとか女子寮などの狭く息苦しい人間関係の話など、なぜか好んで読んでしまいます。
辛かったのは自分だけじゃない、というのを再確認したいのでしょうか。
小学生の私に「もっと広い世界があるから、大丈夫」と声をかけたいのかもしれません。
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