プロリーグ・協会編#2「旅行会社」×「ラ・リーガ」ターゲット拡大の一手
[はじめに]
読者のみなさんこんにちは!
『スポンサー営業マンになりたい素人』です。
今回紹介するスポンサー契約は2019年7月に発表された契約です。その中身について見ていきたいと思います。
2019年7月、スペインのプロサッカーリーグ
「ラ・リーガ」は日本の旅行業者、株式会社H.I.Sとスポンサー契約を締結しました。
[ラ・リーガとは?]
ラ・リーガは1929年に創設されたスペインのプロサッカーリーグです。
2019年シーズンの主な世界の国内プロスポーツ売上額ランキングでは3928億3200万円で第6位の売上を誇っています。ちなみに、この売上額は世界のプロサッカーリーグの中でも2番目の数字です。
また、ラ・リーガには、UEFAチャンピオンズリーグ
(ヨーロッパクラブ王者を決める大会)で最多優勝回数を誇るレアル・マドリードも所属しており収入面、
リーグのレベル共に世界最高峰のサッカーリーグです。
[H.I.Sとは?]
東京都新宿区に本社をおく総合旅行会社です。
国外への格安航空券の販売を主とし、海外旅行、国内旅行のパッケージ商品、フリープラン商品などを手掛けており、日本国内の拠点数は約260、海外では300都市523拠点のネットワークを有しています。
[契約の内容]
・オフィシャルパートナー契約の締結
・一般的には入手が難しいVIPシートを販売することによる、日本の人々への新たな観戦機会の提供
・日本のスポーツ業界関係者やチーム運営者を対象に、現地視察などを通じて、ラ・リーガのビジネスモデルを吸収する機会の提供
・ラ・リーガが世界各地で主催や共催を行っている大会を、日本国内や日本の周辺でも開催できるように協力を仰ぎ、相互交流とサッカーのレベル向上を図る
[企業側の課題]
送客数の人数の安定性
H.I.Sはスポーツイベントセクションを01年に立ち上げ、以前から海外サッカー観戦を取り扱っていました。
しかし各国のリーグの人気は日本人選手の在籍状況などで変動し、英国のプレミアリーグの送客が伸びたと思ったらラ・リーガが落ち込む、といったように、海外サッカー観戦ツアーの中で安定して多くの送客数を確保できる柱が存在していなかったのではないだろうか。
[お互いのメリット・目的]
ラ・リーガ
・莫大な契約金の獲得
・H.I.Sの巨大なネットワークにより日本を含む アジアでの知名度向上の拠点を得ることができる
・観戦ツアーを通してサッカーを売るだけでなく、文化や観光地などを含むスペインそのものを売り込むことができる
H.I.S
・一般的には入手が難しいVIPシートを確保できることで、これまでとは違う価値を提供できる
・ラ・リーガはリーグ運営を立て直した歴史があるので、それをビジネスとして学ぶ企業研修など新たな企画により、日本人サッカー選手の活躍、在籍の有無に左右されない安定性のある送客が見込める
・これらの取り組みによるビジネスフィールドや顧客ターゲットの拡大が見込める
[まとめ]
今回のスポンサー契約はお互いが顧客ターゲットの拡大を狙って締結された契約であり。 その点では両者共にとても良い契約となったのではないでしょうか。
ラ・リーガは、いまだ未開拓の地であったアジアへの参入の足掛かりに。
一方H.I.Sは「海外サッカーの観戦ツアー=熱心なサッカーファンを対象にしたイベント」という従来の枠組みやイメージを破り、ラ・リーガをビジネスとして学ぶという新たな強みを持つことができました。
コロナウイルスの影響で中断されていたラ・リーガも今月11日に再開されました!
今後の両者の動きにも注目です!
[引用元]
https://www.soccer-king.jp/news/world/esp/20190716/958037.html
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