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木造構造設計のお約束

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木構造の特殊なルールを、気がついた順に書き連ねていきます。
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#HOUSEST1

手計算とHOUSE-ST1とKIZUKURIで簡単なモデルを構造計算し比較してみたら意外な結果に・・・地震力編

手計算とHOUSE-ST1とKIZUKURIで簡単なモデルを構造計算し比較してみたら意外な結果に・・・地震力編

ソフト毎に機能の差こそあれ、原則は同じ計算をしています。それは手計算も同様です。ただ複雑だったりすると「モデル化」の作業で差がでてきます。また設計者によって考え方も違うので、同じ建物でも同じ結果になるとは限りません。今回は簡単な木造2階建てモデルを、手計算と、HOUSE-ST1とKIZUKURIで構造計算してみた結果の比較です。使用したモデルは「建築士試験の知識でマスターする木造構造計算」のモデル

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フロッキン狭小壁

フロッキン狭小壁

 木造住宅を設計していると、耐力壁が邪魔で開口部(窓)を広く取れないなと悩む事が多いです。ビルトインガレージも同様です。木造の耐力壁は基本的に90㎝(面材なら60㎝)を基本としているので、結構壁が大きくなります。狭小住宅ならなおのことです。

 そこで、フロッキン狭小壁の登場です。ダイドーハントと栗山百造の狭小耐力壁製品で、比較的簡易に木造住宅に組み込むことができます。柱芯間の寸法は350㎜が可能

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木造構造設計のお約束 その2

木造構造設計のお約束 その2

今日も、木構造ならではのお約束的なルールを書いていきます。

まず、ルート1なのに偏心率が要求されます。ルートとは、これも構造計算的な用語ですが、計算のやり方のことで、基本はルート1、ルート2、ルート3があります。数字が大きいほど複雑かつ精緻になってきます。RC造やS造のルート1は、偏心率は要求されません。簡易な計算です。ただ木造では、構造計算では偏心率が要求されます。しかもルート2以降は0.15

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木造構造設計のお約束 その1

木造構造設計のお約束 その1

 木造を専門にやっている方なら当たり前のルールも、それ以外からみれば、「何それ??」です。特に法令にもないルールがいっぱいあります。施工上の問題から慣習上の問題、そして通達などのルールなど・・・。

 まず筋かいは900㎜以上の幅が必要です。890㎜も不可です。浴室の入口などで900取れそうで取れない部分などありますので注意が必要です。入隅があるサッシの逆側も詰めなければならないことがあり、以外と

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