自分で解体した鶏を料理して食べた日記
屠殺するくだりはこちら↓
【前編】鶏を屠殺・解体してきた日記(ふんわりイラストのみ)
【後編】鶏を屠殺・解体してきた日記(ふんわりイラストのみ)
※この記事では食肉になった後のナマ写真があります。
▶︎ 一羽食べ終えて
全体的に思っていたよりもおいしく食べられたと思う。
特においしかったのはハツとアナル。この2つは無限に食べていたい。
可食部だが処理が難しいからと捨ててしまった部分もあるので、厳密には「一羽食べ終えた」ではないのがなんだか悔やまれる。まあいきなりムーンサルトは決められないからね。
いつかはこう、残らず食べ切ることをやってみたいね。
イカから始めるべきか。
以下、記録。
▶︎ 冷凍便でこんにちは
某日、来たぜ。
すぐには食べきれないので、小分けした。
小さくてカワイイので最初にささみを食べるぜ。
それ以外は冷凍庫へ。
▶︎ 蒸しささみ
ささみは骨の左右に1切れずつ。
冷凍のまま耐熱皿に入れ、酒みりん塩胡椒でレンチン+放置蒸し。
ごま油かけて食べた。
小柄な鶏だったのでささみも小さめ。加熱したらさらにかわいらしいサイズに。
1切れ親指くらいの大きさ。
レンチン調理の是非は悩んだが、2切れ合わせて親指と中指で作る輪っかくらいのサイズ感で、これのために湯を沸かすのもちょっと手間だった。
卵肉兼用種はお肉がひきしまっていると聞いていた通り、肉の繊維がギュッとしている。
食感が、もぎゅもぎゅとふかふかの間くらい。
みりんと酒が多かったな。甘い。
でもそのおかげで生臭さもなく、ごま油の風味が立ち、じっくり噛むうちに鶏肉の旨味も感じられたので良かった。
2切れとも一度で食べきる。
少量ながら満足感がある。
おいしかった。
▶︎ 鶏がらのスープ
首
肋骨
なんだっけ…
どこかの骨
ダシをとるとき、骨に内臓や脂肪がついていると臭みになるそうなので、まずはせっせと取り除く。
肝臓がまだついてた。骨に。
内臓集めるとき、他の人と比べてとれた肝臓がなんか少ないと思っていたわ。
むしりとったらぐちゃぐちゃになってしまった。
肺も肋骨にぴったりくっついてるから、ま〜とれない。
ピンク色が鮮やかでこわい。
とれた(ほんとに?)
調理方法がぜんぜんわからない。
不安なので一度熱湯をかけたが、余計なことしたかもしれん……(不安)
ともあれ、ネギの青い部分と生姜を入れて煮た!!!
はじめは強火。煮立ったらアクをとって弱火で1時間くらい。
小鍋しかないからたぷたぷ。
写真の通りなのだけれど、水の量に対して鶏がらの量が多く、贅沢すぎるのではないかと……火にかけてから思った……。
いっぺんに使う必要ないのにやってしまったな……しょんぼり……。
1時間くらい煮て終了。
本当はもっと煮た方がいいのだろうけれど、ガス代が怖いんよ。
キッチンペーパーで濾すの結構めんどくさくてこれは諦めた。
まずは溶き卵のシンプルなスープに。
鶏のにおいがするにはするが、生臭くはない!とても嬉しい!
飲んだ。
やさしい味の鶏がらスープだ!!!!
おいしい。
市販の鶏がらスープの素のしょっぱさが苦手で、家庭の鶏がら味ってあんまり好きじゃなかったんだけど、これなら愛していける…。
(でもやっぱりもっと時間かけて煮込んでも良かったなこれ)
にゅうめんとか雑炊に使おうと思う!
ケンタッキーフライドチキンで炊いたごはんと合わせて雑炊にした(悪魔合体すぎる)
汚い写真しか撮れないな~😂
▶︎ モツ煮込み
本当は味噌煮込みにしたかったけれど、料理用の味噌を常備していないので醤油味で。
解凍直後のすがた。
内臓それぞれがまだ繋がっていたり、脂肪や血管がついたままなので改めて水洗いしながら料理用のハサミでいらない部分を切っていく。
作業としては楽しいのだが、生臭さがやはりあるので食欲が徐々に萎んでいく。
どのくらいやればいいのかわからない。
キンカンとか薄い膜があるがとった方がいいのか!?
やったりやらなかったり。
まあこんな感じで良いでしょう。
あとは、少し小さめにカットしておく。
どれも一口で食べられるサイズだが、口に入れてみてアアアアアてなったらすぐ飲み込めるようにしておきたい😔
小鍋にいれ、ケトルで沸かしたお湯をぶっかけて数分サッと茹でた。
この臭いが苦手ぇン……。
さすがと言うべきか、肺だけは浮く!
そして肺から出るアクの量がすごい。ビビる。
肺、食べるの怖くなってきた。
ザルにあける。ほかほか。
赤色から茶色になっている!モツっぽい!
醤油やらみりんやらを入れて、ネギの青い部分と生姜も入れた。
15分か20分くらい煮た。
できた!
レバーと砂肝と肺と膵臓とサノウとキンカンとタマヒモとタマゴノテマエノヤツとナゾノヤツとトサカとアナルと煮物!!!!!
実食!!!!!
レバーから食べてみた。もったり。おいしいが、ちょっと生臭い。後味引きずる。
砂肝。ただの砂肝。こりこりおいしい。
焼いた方が良かったかも。
よくわかんないやつがパクパクいけるほどうまいんだが、よくわかんないやつだから伝えられない。さのうかな…。
いちばんホルモンぽい。
トサカ。
柔らかめの軟骨みたい。濃い味付けで食感を楽しむタイプのやつだ。
身構えてたより食べやすくておいしい。
きんかん。
サラッとした黄身。黄身が好きだと物足りないかもだが、黄身が苦手だと苦手かもしれない。
ちゃんと料理したらおいしいやつだ。私は料理が下手。
アナル
アナルがですね、これがその、うまいんですよ…………。歯応えがすごくちょうど良くて、七味の風味を感じながらもぎゅもぎゅ……。
アナルばっか10個くらい食べながら酒飲みたいよ。
卵になりかけのやつ、本当にゆで卵みたいだ。
でも食感も味わいもゆで卵よりあっさりしていて違うものに感じる。見た目に引きずられて脳が混乱する。
おいしい。
ところで、肺がどこにもなかった。
茹でこぼしするときはあったのに……。
もしかして煮込むと崩壊する系だったのだろうか……………。
なにはともあれ、
普通の料理になっててホッとした。
食べられないものにしてしまったら申し訳が立たないのでね。
全体的に生臭いので酒がないと少しつらかったかもしれん。
こればかりは料理のスキル。
レバーの下処理が甘かったな〜と思う。
2日目の煮物のほうが味が染みてて、えぐみも落ち着いて食べやすかった!
食べるのは一日おいた方がいいですね。
おいしかった~。
▶︎ ハツ焼き
ハツはどうしても焼き鳥で食べたくて、26cmのフライパンでたった一個を中火で…。
写真ヘタすぎて泣ける。
塩とにんにくペーストで焼いた。
元々の見た目と焼いたあとの微妙な見た目で怖々口に入れたが、うまい。
うま…………。普段食べる焼き鳥のハツと比べると、なんとなくふんわりしていて、ジューシーな甘みを感じた。火が通ってないだけだったらウケるね。
一口で終わったが後味も幸せだ…!!
おいしかった!
▶︎ もも肉とむね肉のやみつきチキン
ケチャップやマヨネーズ、にんにくで味をつけた「やみつきチキン」てレシピで作った。
まずもも肉で一食、後日にむね肉で一食。
むね肉は別のレシピで使おうと思っていたのだけど、「やみつきチキン」て名前がつくくらいには美味しかったのでついリピっちゃったね。
どちらの肉も、皮も脂肪も血管もついたまんまだったので、取り除くのにクソほど時間かかった。
もも肉は膝関節もあるからがんばって切り落とした。
このへんからもう写真を撮るのを忘れ始めた。
むね肉、肉と皮の間の脂肪の量がえぐい。
料理用のはさみが無かったら泣きながら包丁の刃で削ぎ落としていたとおもう。
はさみ、サイコー。
ジップロックで調味料ともみもみ混ぜて焼いた。
食べた。
筋肉質でモギュモギュ噛むタイプの肉だから、一口サイズにしておいてよかった。
すぐ噛み切れない(飲み込めない)ので、素材の味は絶対に感じる。
初手を濃いめの味にすることによって長く噛むことが苦じゃない。調味料の味と交代するように肉の旨みがくる。
勝利の味だった。
うまい。
▶︎ 鶏皮のパリパリ焼き
脂肪を取り除き、フライパンでじっくり焼いて塩をかけた。
自分から油が出るからフライパンに油を敷かなくて良い、とレシピにある通りドバドバ油が出た。これは別の料理に使う。
食べた。縁はパリパリ内側はもきゅもきゅ。
鶏皮の味がするスルメみたいな噛みごこち。
おいしいけど処理が甘いのでちと生臭い。塩気強めがうまい。
▶︎ 鶏脂のチャーハン
鶏皮からでた油でたまごチャーハンを作った。
味覇と醤油で味付け。
おいし〜〜〜。普段のより野生の風味がした。
▶︎ 手羽元と手羽先とぼんじりの甘辛焼き
レシピの引き出しがないんよ。
まとめて調味料にぶちこんで焼いてしまう。
小ぶりかつ肉が引き締まってるので、肉に噛みついてバリャァアて骨から剥がして食べた。色々と強い…!!!!
煮物でじっくり煮込んで骨から取りやすくしたほうが良かったかもしれん。
味付け濃すぎたけどジュ〜シ〜でおいしかった。
ぼんじりはぼんじりだった!
あまりに毛穴が目立つ風体だから、焼く前は本当に美味しいのかドキドキしたけど、焼いてみるとただの肉。
ちゃんとうまい。
▶︎ ごちそうさまでした
食べきるまでが遠足。
やりきったぜ。おつかれさまでした。
この一連の流れを経験したわたしは、していないわたしと一味違うぜ。