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「痩せたら可愛いのに」

よく言われるのよ。この言葉。
ね。
そんで、返す言葉は「ほっとけ」に尽きる。
なに?「痩せ“たら”可愛い“のに”」って。
じゃあ今は?今はなんなの?今の私は全否定ですか???

よく言われると冒頭で言ったけど、実は最近あんまり言われてなかった。
周りが大人だから…というだけではなく、恐らく時代のおかげでもある。
「ルッキズム」「多様性」「個性」などという数々の言葉により、人の見た目や趣味嗜好を否定するのは良くない、という価値観が特に若い人からどんどん広まってきているから。
なので例えばおっさんに体型をいじられても、近くにいる若い女子が「そういうこと言ったらダメなんだよ」と諌めてくれたりする(尊い)。

まあここまでの話でお気づきかと思いますが、私、肥えています。
むしろ幼き頃から標準体型だったことがない。
出生時にあと少し体重が少なければ低出生体重児だった、ということもあり、心配で心配でたくさん食べさせた…というのはうちの親の弁。
あと思い当たる理由といえば、食事を残すようになった姉を不満に思った母が、私に対し「あんたは残さず食べてえらい。お姉ちゃんはごはんを食べなくて可愛くない」と散々言って聞かせたことか。
姉は大量に出されるうちの食事に対し危機感を覚え、食事量を自分でセーブするようになっただけなんだけどね。当時まだ小学校低学年でアホだった私は「食べればママが喜ぶんだ!」と思って出されるがままたくさん食べた。
そのまま成長期を迎え、その食欲は衰えることなくあれよあれよと立派な大食漢になった。
そして当たり前のように常に太っていた。

でも太っているからと言って社会的に心配されるほど人との付き合いがないわけでもない。男女問わず友人もいるし、若い頃から折々で異性とのちゃんとしたお付き合いもある。
なんならモテ期だって何度かあった。
見た目だって清潔感を心がけた服装をするし、美容院にも定期的に通い身なりを整えるようにしている。

要は、こういった「余計な一言」さえなければ何も不便はしていない。
楽しい人生を謳歌出来ているのだ。

まあ、あるけどね?
体が重くて走りにくいとか、たまに健康診断で気になる数値が出てくるぞ、とか。でも休日ともなれば1~2時間歩いたりする体力もまだまだあるし、歩く頻度を多くすれば健康診断の数値だってそれに応えて改善してくれる。
運動不足だなーと思えばフィットボクシングだって楽しくやれるし、足腰だってそれについていける程度には丈夫なんですよ。

そんで最初に戻るんだけど。
もうさあ、本当にほっといてほしいわけ。
私が太っていることでどなたかに迷惑かけました?
私に今パートナーがいないことで寂しいとかなんとか言いました?
言ってないし、むしろ今が楽しいしパートナー云々とか面倒だし結婚に向いていないこともよくわかったし何の不満もないと常日頃から言ってますよね?
そもそも太ってるからパートナーがいないわけでもない。
好意を寄せてくれる人がいても私にその気がないのが理由だよ。

なのに「痩せ”たら”可愛いのに」とか、なんで今の私じゃ不足があるみたいに言うの?
こんなに楽しく生きている私だけど、こういうことを言われるときちんと傷つくし、引きずることだってあるんだよ。
おっさんに肉とかつままれて「寒くないだろ」とか言われたって場の雰囲気を壊さないように笑顔で対応するけどさ、内心がっつり傷ついているし「こいつ殴ったろうか」って思う程度には腹も立つわけよ。
挙げ句「◯◯さんも痩せたら可愛いって言ってたぞ」って私のいないところで私の体型をネタに会話が弾んでいたことをわざわざ伝えてくる。
私の前では一切そんなことを言わない人が、私のいないところでは私の体型に触れてるんだ…という余計な情報を与えてくれるのよね。

クソだな、このジジィ。

って本気で思いましたの。
百歩譲って、本人がいないところでネタにされるのは仕方ないと思うのね。
(とはいえ本人のいないところでしか言えないようなネタで盛り上がるのは下品だなぁ…とも思っている)
だけどさ、それをわざわざ本人に言うってどういう了見なん???

マジ品格を疑う。でも私がおっさんの品格を疑ったところで相手は痛くも痒くもないわけで。
いやー。どうしようね。どうしたらいいんだろうね。
とりあえずあれこれ言われるたびに「小学生並み」とか「一生無視するぞ」とか可愛らしく嫌悪感は伝えてるんだけどね。
そろそろ優しさは捨ててもいいかな。
場の空気壊しちゃいけないなーとか考えなくてもいいかな。

そんなことで悶々してたけど書き殴ったら少しスッキリしました。
あーあ。
いつかおっさんのこともちゃんとぶん殴ろうっと!!!



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