聞き上手になるために
みなさんこんにちは。
臨床心理士/公認心理師として仕事をしながら漫画家としても活動させていただいております、白目みさえと申します。
※活動はこちらからご覧くださいませ
今回のご質問
聞き上手=自分の話をしない ではない
実は「聞き上手」と言われる人は二種類います。
A 真の聞き上手
B 聞き上手に見える人
A 真の聞き上手
そもそも「聞き上手」とはなにかと言うと。
こちらですね。辞書から拝借しました。
どこにも「自分の話をしない」とは書いていません。
心理士もカウンセリングの研修や授業で「傾聴」を習うのですが、「傾聴」とは「話を黙って聞くこと」ではありません。
時には質問、自分の意見、解釈などを伝えながら、相手の話を深く理解することが求められます。
詳しくはこちらの本にも書いてあるんですけどね。
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つまり何が言いたいかというと。
相手が「十分に話せたなあ」と思うために「自分の話」や「自分の発言」が必要であれば、別にしていいのです。
相手の話に共感しつつ同じような話題を出す
相手の話と少し違った結末になった話題を出す
自分の意見を伝えつつ、相手の意見を聞く
などなど。
友「夫が昨日お皿食卓に置きっぱなしでカピカピになったんだよね」
白「うわーわかるわ。うちはこの間カレーの時それやられて。悲劇」
友「カレーもきついね!靴下も何回言っても丸まって置かれてて」
白「あるある…リモコンとか一生見つからないよね」
みたいな感じでしょうか。これ私結構喋ってますよね。
でもきっと相手は「話せた」と感じてくれていると思います。
いや架空例なんで。そう思ったかどうかは私の匙加減です。
とにかく相手が「十分に話せた」「いっぱい聞いてもらえた」と思うために
自分の話をしてはいけないというルールはありません。
本当に「聞き上手」な人って結構喋っています。
B 聞き上手に見える人
これは「見える」なので実際には「聞き上手」ではありません。
どういう人かというと、「自分の話をしない人」です。
相手が「聞いてくれるだけでいい」「思いっきり吐き出したい」と思っている場合は、聞き役に徹するだけで相手は「十分に話せた」「いっぱい聞いてもらえた」と思うでしょう。
そもそもお話することが好きじゃないとか。
控えめでしゃべるのが苦手とか。
そういう人は自然と聞き役になってしまうことも多いと思いますが、でもだからと言って「ちゃんと聞いているか」と言われればどうだろうということがあります。
相手のニーズが「黙って聞いてくれ!」であればそれでいいのですが。
アドバイスや共感が欲しいと思っている場合は、何も言わずに「うんうん」としか言わなければ「どう思う?」「なんか言ってよ」「ちゃんと聞いてない!」なんて怒られたりするので、「自分の話」をしなければ「聞き上手」になれるわけではありません。
さてあなたの目的はなんでしょう?
今あなたは「自分の話」ばかりして「聞き上手」になれないと悩んでおられます。
今説明を聞いてみて、あなたはどうなりたいと思われましたか?
「自分の話」をしながらなおかつ「聞き上手」になりたいと思われたのであれば。「自分の話」をどのくらい、どんなタイミングで挟めば相手は嫌な気持ちにならずに聞けるのかを研究していくことになります。
でもとりあえず「聞き上手」になって相手に存分に話をさせてあげたいのであれば、「自分の話」をひたすら我慢して、「相槌」を練習したり、相手の話から要点を掴んで「まとめて返す」という訓練をする必要があります。またその場合「自分の話」をしたい欲が爆発すると思うので、カウンセリングなどを利用して「とにかく自分の話を聞いてくれる人」を確保しておかないとしんどいかもしれません。
恐らく「前者」なのかなあとは思うのですが。だとしたらまずは検証が必要です。
検証
①どうして「自分の話をしすぎている」と感じたのか
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