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転職した人が活躍するコツ

3月も中旬となり、そろそろ新しい年度に向けて新たな活動を始めた方も多いかと思います。今回は転職した人が活躍するコツについて書きたいと思います。(縁故での転職ではなく、一般的な転職のことをお話しします)

最初の2か月が勝負

私も立場上、転職した方を受け入れることが多いのですが、いつも入社された方にいうのは、「最初の2か月で勝負が決まるので、全力でダッシュしなさい」ということです。
社風によっていろいろあるとは思いますが、通常、転職者を受け入れる側は当たり前ですが、色眼鏡で見ています。

一言でいえば、「こいつは使えるやつなのか?」ということです。

使えるやつなら使い倒したいし、使えないやつなら関わりたくない。
インプットにもコストがかかるし、無駄になってはたまらない。
この人には仕事をどう振れるんだ?早く教えて、といった感じでしょうか。
私も今の会社に入った際、はっきりと上記のような言葉を言われたことは
一度もありませんが、そんな空気を日々感じたものです。

受け入れ側は、あなたがどんな背景やスキルを持っていて、活躍してくれるのか全くわかっていません。いくら面接で色々話していようが、所詮は数時間の面接、あなたのことなど全く伝わっていない、と考えましょう。

ですので、最初の2か月で、転職した先の会社でやるべきことは、「自分は使えるやつなのだ」ということを自己認識の5倍くらいで見せつけることです。もし、「今まで持っているスキルをつかって少しずつ活躍しよう」と思っている方がいたら、考えを改めることをおススメします。

前の会社の価値を最大限使うべし

では、どのようにして5倍くらい「私は使えるやつ」なんだ、ということを見せつけたらいいのでしょうか。その一番効果的なコツは「前の会社の価値を使うこと」です。

あなたは転職した後、新しい会社で前の会社の価値を提供できますか?

この問いは非常に重要でして、あなたが前の会社での信頼を失っておらず、変なやめ方をしていないことの証明ともなります。それだけで、新しい会社での信頼が格段に上がります。
なお、ここでいうリソースとは、人脈、ツール、サービス、ソリューションなど、様々なものを指します。(※前の会社に著作権が帰属する資料などを勝手に使うようなことでは決してありませんので、その点は勘違いなさらぬよう)

私の部下で活躍しているメンバは、たいてい人間関係も良好で、前の会社の提供価値を今の会社にも適用している人が多いです。
下記の図のように、新しい会社での事業を拡大するために、前の会社の持っている価値を使って、レバレッジを効かせるイメージです。

なお、前の会社と今の会社のビジネス的な距離が遠いほど、「ふり幅」が大きくなり、今の会社に提供できる価値も大きくなる傾向にあります。
ですので転職した際には、自分の持っているこれまでの全てのノウハウ、人脈、ソリューションなどを2か月以内に出し切ってみてください!

ちなみに、なぜこんな話をするかというと、みなさんが考える以上に、転職してすぐに前の会社の話をする人は多くありません。
転職したのだから前の会社のことなど心機一転忘れたい、という気持ちもわかりますが、これまでに積み上げてきた価値を捨ててしまうことはあまりにもったいないと私は思っています。

これまでの価値を出し切りながら2か月間走り抜いたその時、あなたは新しい会社にこれまでにない視点や価値を提供し、「使える」と思われる人に近づいているはずです。

なんでも食べる

そして、転職して「使える」と思ってもらえるために重要なもう一つのポイントがあります。それは、「なんでも食べる」ということです。
転職というのは、イメージ通りになど行かないものです。いくら人事担当と事前にすり合わせていようが、転職先のマネージャーと会話していようが、所詮はまた聞きの話であり、「イメージと違うことなど当たり前」と考えておきましょう。
ですので、入社後2か月の間は、これまでにやったことがないタスクであっても、まずは食べてみること。食べた上でマズければマズいといえばいいのです。
自分にはマズいと思えるタスクでも、同じ職場には間違いなく同じものを食べている人がいます。その会社なりの「味」があるのです。その人がどのように調理し、どのようにカットし、どのように口にしているのか、観察していくことが重要です。よーく観察して食べている間に、いろいろなタスクが食べられるようになりますよ。

これは、やれないことを無理やりやれ、というようなブラックな働き方を推奨しているわけではありません。

転職においては、多かれ少なかれギャップは必ず存在します。転職というものは、そういったギャップも含め、自分を成長させてくれるものなのです。ただ、そのギャップを受け入れられない人が結構おりまして、そういう人はあまり活躍できない傾向があります。

ですので、みなさんには、ギャップというものはは「あればあるほど自分の成長のチャンスなんだ」というマインドセットを持っていただくことがいいのではないか、と考えております。

そうこうしている2か月の間に、「使えるやつだ」と思わせれば転職は成功です。もし、2か月たって「使えない」と思われてしまったら、仕事はどんどん減っていきます。社内ニート化してしまうかもしれませんので、転職後のスタートダッシュは本当に大事なのです。みなさま、意識的にやってみてはいかがでしょうか。


もしみなさんの中で転職活動をなさっている方や、この春に転職が決定されている方がいたら、こちらの考え方を参考にしていただければありがたく思います。みなさんの新天地でのご活躍を祈念しております。

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