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せすじをのばしてかがみをみた

心の中に去来するさまざまなことを書いておく

今日は二つのテーマが浮かんでいる
どちらもまとまったことを書ける自信はない

一つ目は、お風呂のこと
もう一つは、仕事で行っている子どもたちの認知機能の検査のこと

まずお風呂のことから書こう

一昨日から出張でビジネスホテルに泊まっている
私は大きなお風呂が好きなので
部屋の浴槽でなく地下の大浴場に入りに行く

7月のはじめ、ニセコのほうへ焚き火キャンプに行った際
乳がん術後はじめて、公共浴用(温泉)に行った

自分は、胸のなくなった方の胸(なんと呼べばいいのか、名前ないかもね)
をなんとなくタオルでかくしながら
露天風呂に浸かって、四人ほどいた、他のお客さんをなんとなくながめて
(みんな、両方おっぱいあるじゃん)
って驚いたような気持ちでいた

いま考えると、私は温泉も銭湯も好きで、たくさん入ってきたけど
おっぱいが揃ってない人に出会ったことは、ほぼなかった
(一度だけ、入浴着みたいなのを着て入っている人に会ったことがあるきがおぼろげにするだけ)

で、おっぱいが揃ってない人になった私は、
なんだか、楽しい場で
見せたらみんながドン引きしちゃうニュースを抱えている人みたいな
うしろめたい気持ちで、はじめての公衆浴場を経験したのだった

そんなふうだったものの、すでに1回は大浴場経験があったので
今回は、少し平気な気持ちでお風呂へ向かった
お風呂は混雑していた、わたしは素早く服をぬいで
洗い場で体をあらった
それでもやはり、なんとなく胸のない方の胸をかばい
あまり、目立たないようにしようとしていた

それで、バスタブに入ると
小学校3年生くらいの女の子と
30代前半くらいの女性が入ってきた
その女性は堂々としていたが
わたしと同じように、右胸には乳首がなく、ふくらみも少なく
まるい大きめの肌色のシールのようなものを貼っていた

その人は、とくにその胸をかくすことなく
通常通りというように背筋をのばして、女の子と談笑していた

わたしはお湯に肩まで浸かっていて、胸が見えない状態でリラックスしてたので
相手は、わたしにも右胸がなくて、手術の跡があることなどは
たぶん、見てなかったと思うんだけど

わたしはその人のことみて
なんか、斬新というか、かっこいいというか
いいなあ、という気持ちというか、負けたなぁという感じというか
見習いたいなあという気持ちというか

なんか、(そうか、ああいうふるまいもとり得るんだな)
というような、驚きを感じてた

それが、おとといの出来事

で、昨夜ね
また仕事を終えて、あまりにも疲れて眠ってしまって
夜11時くらいに大浴場へいった

前日より人は少なくて
なんとなくがらんとしてた

私は、きのうの女の人を思い出して
自分も、なんとなく堂々とした態度でいてみてもいいのではないかとおもった

だから、移動中、タオルでそっと隠すのは変わらないけど
洗い場では、自分の体をかくすのをやめて
ちゃんと鏡にうつっている自分の姿もみた

これが私なんだし、
別に悪いことしてるわけでもないし
これからまた治療だし、
今日はこうして仕事して、気持ちのいいお風呂に入って
体あらって、お湯につかって
また回復してあしたも仕事するために
お風呂入りにきたんだから

よく頑張ったな今日も、という気持ちになった
鏡に映ってるわたしの背後に浴槽があって
ひとりの、私より年配の女性が、鏡越しにわたしのからだをみているような気がした

そうなんですおかあさん、わたしこういうからだなんです
お疲れ様、お風呂気持ちいいね
っておもって

もうとくに見せびらかすわけでも、
とくにかくすわけでもなく
わたしのお風呂の時間、
あなたのお風呂の時間と同じように
ちゃんと楽しめてます、
そう自分に言うみたいに、ちゃんと背筋をのばして
体あらいおえて、わたしももう一度浴槽にあるいていって
もういちど体をあたためた

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