【ネタバレあり感想】ゴジラxコング 新たなる帝国
観てきました。
最近、映画を観る機会が遠のきまくってて大変でしたが、久々に行けて良かったし、それがコレで良かった!
とにかく、頭空っぽにして大暴れする怪獣大決戦を楽しむ、という爽快感が最高でした。
ネタバレあり、という題は一応、配慮のために付けてるんですけれども、正直、ネタバレなんかない、というのが最大のネタバレかな、と。
アレはコレで、ソレがアレで、みたいな小難しい事は一切なくて。
取り敢えず全部見たから配慮せずに語るよ、というだけの"ネタバレあり"です。
映画自体は本当に、怪獣ヤンキー映画、って感じでした。
西高のコング先輩が、仲間を探して北高のスカーキング先輩のテリトリーに踏み込んだ事で抗争が勃発。
しかしコング先輩はスカーキング先輩の卑劣な手段により大怪我を負って敗走してしまう。
西高に戻ったコング先輩は、子分のおかげで怪我の治療をしながらパワーアップ。
そして、奇しくも東高のゴジラ先輩が、最近スカーキング先輩がイキってる事に気づいてもう一度シメてやろうと身体を仕上げ始めていた。
敗走したコング先輩はゴジラ先輩も北高に連れ込もうと画策し地上に出るも、ゴジラ先輩は因縁のコング先輩相手に激昂。話も聞かずに殴りかかる。
しかし、間に西高のスケバン、モスラ姉さんが仲裁に入り一時休戦。
無事、一緒に北高にカチコむことに。
果たしてこの怪獣大決戦の決着の行方は!?
みたいな。それだけ。
端折った部分としては、コング先輩に最初にちょっかいを出してきたスカーキング先輩の部下の中に、入学したてのイキリが凄い小型エイプのスーコっていう子がおって、そいつが返り討ちにあってコング先輩をスカーキング先輩までの道案内をさせられる羽目になるんですが、北高に着いた時のスカーキング先輩の恐怖政治に対し、コング先輩が怒りをあらわにしてスカーキング先輩に立ち向かう姿や、捕虜扱いとはいえ道中で罠にハメたにも関わらずご飯をくれたコング先輩の優しさに触れて、最終的にコング先輩の舎弟になる、という話くらい。でも、これも完全にヤンキー映画あるある過ぎる。
でも、これがまためちゃくちゃ面白いから凄かった。
今回のスカーキング率いる北高の皆さんと、コング先輩をはじめ、怪獣たちがとにかく表情豊か。
だから、台詞が一切ないのに、何を言っているかが分かる、というのが痛快でした。
なんなら台詞が一切ないのに、スーコの顔の下に"スーコ(cv:山口勝平)" のテロップが見えてくるくらい。
だから怪獣が大暴れするというシチュエーションに、何を考えているかを感じながら、狙い通りの一撃が決まった時の爽快感が掛け算になって、楽しさが半端ない。
とにかくスカッとする楽しさが詰まっていてめっちゃ面白かったです!
前作は正直、ゴジラとコングがついに共演!という価値以外に、あんまり加点要素がなかったな、という感じだった分、今作の出来の良さには非常にビックリしました。
今作は舞台設定に『地下空洞という未知の世界がある』というのが前提になった分、描くものの自由度が増したような印象があって、伸び伸びと「こういうのがあったら面白いよね」みたいなイマジネーションを沢山詰め込めた感がありました。
そのワクワク感が、より怪獣たちの表情、感情表現を豊かにさせて、感情移入をさせてくれたように思います。
そして、物語進行のテンポが良い。これだけワクワクさせられる余白がある分、たくさん描きたいものを詰め込めるハズですが、取捨選択がしっかりしているので、不用意にダラダラしない。
ゴジラがエネルギーを蓄えるために、ウミヘビ型怪獣ティアマトに挑むところも、サクッと蹂躙して終わらせてしまう。それはもう、ゴジラがこれだけ強いんですよ、っていう説得力で解決してくる。その塩梅も良かったです。
ゴジラとコングのタッグに対して、敵側も、シーモというイグアナ型の恐竜と、スカーキングという大型の猿で、分類が似ているところもニクい。
最終決戦の構図が激アツ。敢えてシルエットを似させる事で、各種族ごとの頂上決戦感を煽ってきてテンションが上がりました!
あとは、とにかくモスラ姉さんが可愛い。
主人公たちが乗る飛行機がコントロールを失ってあわや墜落!みたいな危機をしれっと助けてくれるモスラ姉さん。
この、人類の味方っぷりが凄くて、胸がキュンキュンしました。
優しさの化身…。感謝…。
割と色々な場面で、大暴れの余波で街が大変なことになりまくるので、住民の中に自分を紛れ込ませて考えると真っ先に「この世界で生き延びられるんかな…?」と不安になりまくるくらい、この世界の人間には同情の余地しかないんですが、それはそれとして、ここまで痛快に暴れる怪獣大決戦は、エンターテイメントとしては最高でした。
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