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最後までわからない病名は…Ep6(8)

薄れる意識の奥で
今までのあちこちの不調を
一つひとつ思い起こしていた
私の体…
ごめんね…

最後までわからない病名は…

それは・・・

階段3段目くらいから
目の奥で火花が散り
全身にバケツで水…のような冷や汗
胃が真反対にひっくり返るほどの吐き気
頭にヒビがが入っているような頭痛
自分の体に起こっていることが
もうなにがなんだか訳がわからない
助けて…

「検査なんてやっぱりしなければよかった」
…と後悔
「検査で死んだら洒落にもにならない」
…と苦笑

そしてこれが最後と担当医が告げた瞬間
胸の真ん中で火の玉が大爆発した!
熱さ 痛み 圧迫感
呼吸が止まる!
まわりも一瞬ザワっとした様子

担当医は告げた
「血管収縮しましたよ!」
その言葉…なんだか
語尾が上がってる?
「やった↗」って思ってる?
予想通りで嬉しいの?

そして検査は終了した

ベッドの上で意識朦朧呆然自失~の私に
もう一度担当医は告げる

最後までわからない病名は…

それは・・・

「冠攣縮性狭心症」

私の体のあちこちの不調のサインは
すべて
心臓発作だった

心臓は
胸の真ん中にあったのだ