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「神様ってさ…」

常々思っていることがある。
神様というのは、想像もつかないくらい冷たい存在なのかもしれない。人間よりももっと残酷で、無慈悲で、卑しいもの。そういった冷たさがあるから、どんな願いも臆することなく受け止められるのではないか。
柔らかい微笑みの奥には、人間以上にどす黒いものがある気がしてならないのだが、考えすぎだろうか。


誰かの幸せは誰かの不幸。
幸せを叶えるとは即ち、不幸を呼び起こすということ。
なのに叶えて差し上げましょうと言うなんて、よほど冷たい残酷性がない限りできないことだと思う。


とは言っても神様という概念は必要だと思う。
慈悲があろうがなかろうが、絶対的なものに縋りたくなるのが人間というものだし、だれもが自由に縋れる相手は神様しかいないから。



汚さを受け止めるには、その倍汚い状態でないといけない。
神様ってそういう存在かもなーって思っている。


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