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イデオロギーが変わったなあ

社会集団や社会的立場(国家・階級・党派・性別など)において思想・行動や生活の仕方を根底的に制約している観念・信条の体系。歴史的・社会的立場を反映した思想・意識の体系。観念形態。

平成5年 1993年、神戸市はアーバンリゾート都市構想を打ち出し、アーバンリゾートフェア93を開催した。

このイベントをプロデュースした茶谷幸治さんは、「1990年に神戸市の笹山市長から、神戸が目指すべき都市像の提案を求められました。
大阪には商都という都市軸があり、京都には歴史という都市基盤があるが、神戸には?ということで、茶谷が提出したのが「アーバンリゾート都市」という概念です。
神戸には六甲山という山と瀬戸内海という海が都市の性格を決定していますから、その性格を一部を正面切って打ち出すこと

――夏の夕刻になれば山上の涼風に吹かれて会議をすればよいし、冬の夜には船上でワイングラスを手に話をすればよい、という東京や大阪では不可能なワークスタールが、つまりはライフスタイルを実現しよう、という「夢体験」の提唱でした。

そのイベントの一環として有馬で、未来の有馬温泉の構想をつくるというコンペが開催されました。
もちろん僕も参加して、「有馬虹色構想」と称して、現在の課題とその未来を7つに分け、それぞれを虹の七色に分けた巻物を作成し提案しました。

審査委員長は都市計画の御大、大阪大学の名誉教授の大久保昌一先生でした。

結果、最優秀賞をもらったのは覚えていますが、一番印象に残っているのは先生が「30分だけ講義をしてあげる。」といって、高度情報化社会の行きつく先を説明してくれた。

高度情報化社会は色々な情報が入ることで、商品寿命が短くなり、色々な事が起こるが、最終的には高次元化と成熟化社会を迎えるというものだった。

高次元化とは、利己主義から利他主義へ、ボランティア活動が盛んになる。
成熟化社会とは、都市と田舎、西洋と東洋、宇宙や神とコンピューターの様に、一見相反するものを同時に許容する社会となる。という事だった。

それ以来、僕は色々な所でこの話を紹介している。

と同時に、マスタープランを作成する際に30年先以上は考えても無駄だ。なぜならばイデオロギーが変わるからだと教えられた。
だから中間の15年で、見直しを行わなければならないと言われた。

由布院や草津に行って「そぞろ歩きの出来る温泉街をつくる」という事を、1987年に策定した有馬温泉のマスタープランに定めて30年たち、そぞろ歩きのできる街は出来てきたように思う。

本来は15年後の2002年の頃には、マスタープランの見直しを行わなければいけない時だったが、阪神淡路大震災からの復興を急ぐために、それが出来なかった。
そして少しおかしくなったので、2014年に2度目のマスタープランを作成して「プレミアムな国際温泉リゾート地」を目指すことにした。

しかし、最近イデオロギーが変化してしまっていることに気が付いた。
ロシアや中国の動きもおかしい。
しかしそれは西側や日本から見ているからおかしいのかもしれない。

そして有馬の中もおかしい!

何処に原因があり、どこが昔と違ってきているのか!?

人類が食料を備蓄し始めた頃から争いの種が始まった。いくら高次元化社会といっても人類はしょせん神の様な気持ちになれないのだろうか?

昨日、会いたいと思っていた人から宿泊予約が入った。
今の疑問を投げかけてみようと思う。

宿屋業は四苦八苦業と言われるが、いつまでも疾駆八駆していたい。


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