見出し画像

数値予報の先駆者となった日本人


今月はAAPI月間
(アジアや太平洋の島々にルーツを持つ人々の功績などについて考える月)という事で
NOAA(米海洋大気庁)が一人の日本人を取り上げてくれました。

ツイートは全部で4ページありますので半分だけこちらにリンク。

Dr. Yoshi Kazu Sasaki、日本名は佐々木嘉和。
1927年、秋田生まれで東大大学院〜教授となり1956年に渡米。
テキサスからオクラホマへ移り、かなり活発に活躍されたようです。
数値予報の実現に、ものすご〜〜〜い功績をおさめました。

数値予報というのはスーパーコンピュータが計算して出している予報です。一番上にサンプルとして天気図を載せました。
世界中の予報官がこんな感じのコンピュータの計算結果を使っています。
天気図を手描きしたり、空を眺めて雲を観察したりというスタイルは
もはや主流ではないのですね。


数値予報の一番最初の計算に使うデータはすごく大切なのですが、
その初期値部分の手法を確立させ、
世界中の予報の発展に貢献した先駆者が佐々木教授です。

アメリカでは洞爺丸台風の目撃者として
最初の台風数値予報も試みたと紹介されていました。
その他にもメソスケール気象学とかエントロピ〜とか竜巻予測とか
難しい事を色々と実現して下さったようです。

現地と日本との交流にも積極的に努め、日米ともに受賞歴が多数。
天皇からの褒賞も受けていらっしゃいます。

気象学で世界的な貢献をされた日本人といえば、
トルネード”藤田スケール”の藤田哲也博士や
台風の”藤原効果”の藤原咲平教授がいらっしゃいます。
どちらも名前が気象用語として使用されているので、
佐々木教授も”佐々木式4次元変分法”とか?!
何かお名前が残ると知名度が上がるのに。

※ 藤田博士に関しては、以前コメントをした記事があるのでリンクします。
まだ消されてないみたいなので、余裕のある時にでも読んでいただければ嬉しいです。


米国に暮らす日本人としては
NOAAが取り上げてくれた事をすごく嬉しく思いますし、
こうした方々が切り開いてくれた道に泥を塗る事がないように
日々努めていかなくてはと感じています。


<佐々木教授の功績はこちらを参照しました>
オクラホマ地元誌THE NORMAN TRANSCRIPT
https://www.normantranscript.com/news/local_news/memorial-services-planned-may-9-for-ou-weather-pioneer-yoshi-sasaki/article_504a0f27-ae5f-524b-82b2-cc84707beb31.html

日本気象学会資料
https://www.metsoc.jp/tenki/pdf/2000/2000_04_0285.pdf


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?