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カメラ機材でマウント取るおじさんの話

先日、久しぶりにカメラが趣味の知人と話していたときのこと。「久しぶりに頭に来た、カメラの趣味の世界は今後大丈夫か」とカメラ業界全体に対して不安になったといいます。彼はX-Pro2ユーザー。彼が公園で桜を撮影していたときに、事件は起きました。大変きれいに咲いていたそうで、周りにはカメラで写真を撮っている人が何人も。そろそろ帰ろうかと思った時「それ、X-Pro3?」と、初老の男性が声をかけてきたそう。「いえ、違います、2です。」知人がそう答えると、「いやー、かわいそうだね」「はい?」「ライカ使いたいんでしょ、ほんとは、ねぇ、かわいそうだ」と声をかけて、男性はそのままどこかに歩いていってしまいました。

X-T3, NOKTON 35mm F1.2

あまりの出来事に、フィルムM型Leicaも持っていて、それよりずっとX-Pro2が好きで使っていることなど、反論も実際その男性が何を使っていたか確認も出来ずに呆然としたそうです。「カメラファンとしてめっちゃ悲しい」と怒りをあらわにしていました。完全に同感です。所持している機種でマウントを取る人がいるという事実。価格comの荒れている掲示板のような出来事が現実に起きうる恐怖。

Leica Q

人のことなんか気にする必要はなく、好きなカメラで好きな写真を撮っていれば、それでいい。しかしながら今回は、急に話しかけられて作例も見ずに馬鹿にされるという、当て逃げの様なことをされてしまったわけです。カメラも本人も何も悪くなく、この場合はその男性が非常に「変な」人であることは自明のこと。しかし、彼はしばらく写真を撮るのはやめるそう。同じカメラファンとして非常に悲しくなります。彼も私もまだ30代で幼顔のせいか未熟な見た目をしていたからかもしれませんが、本当にやめてほしい。

X-T3, Wtulens L

なんとなくですが、一部の撮り鉄のマナーが非常に悪く、鉄道ファン全体が変な目で見られることと似ています。今回はもっともっと小さな範囲のことですが、この男性の様な人が増え、SNSやネット上で同じ様な事例が増えてくると、いよいよカメラ業界はシュリンクしていく一方になる気がします。繰り返しになりますが、今回はかなり限定的な事例で、私を含め多くの人が経験するような出来事ではありませんが、似た様なことはされています。スマホで写真に目覚めて、カメラ自体に興味が出てきている人が増えていると聞いたことがあります。オリンピックを見ても、CanonやNikon、SONYばかり。日本のカメラ業界をもっと盛り上げるためには、現状のカメラファンと同じくらい、初心者や興味がある、興味を持ち始めた人も大切にすべきだと本当に思います。そのためには、カメラファン自身も心を大きく、優しくありたいものです。

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