奈良漬って辛いの?新米社員が学ぶ、奈良漬の味
37歳、新米社員の春野です。
漬物業界に入って、早1ヶ月半。
お盆休みもいただいたので、1ヶ月くらいしか働いてない気がしますが。
見る物すべてが新しく、目まぐるしい毎日で、学生の日々のような1日の流れを感じています。
初めて使う駅、起きる時間から、何から何まで生活スタイルが変わるのだなと実感してます。
そんな毎日を過ごしつつ、奈良漬の事も少しずつ理解してきたので、部長から教えていただいた知識をnoteにまとめます。
塩辛いのが奈良漬なのか?
奈良漬は原料としては、瓜、胡瓜(きゅうり)、西瓜(すいか)、守口大根などがあります。
すいか?って思いますよね。
初めて漢字を見た時、「にしうり…?」
となりましたが、スイカと読みます。
そしてこのすいか、漬物専用に栽培されたもので、小ぶりです。
手のひらサイズ。
「源権兵衛西瓜(げんごべえすいか)」を白雪では使用してます。
まず、この奈良漬けの元になる瓜や胡瓜などを塩漬けします。
重量の30%分の塩に漬け込みます。
これを塩蔵と言います。
腐らないためですね。
奈良漬の工程
そしてここからが奈良漬けらしくなる工程です。
簡単に説明すると
酒粕に漬けることで、酒粕に塩が移り、瓜の塩分が下がるという仕組みです。
30%の塩を持っていた瓜が、酒粕に漬け込む事によって
約半分の15%になるようです。
瓜=15% 酒粕=15%
と酒粕に塩を取ってもらう感じですね。
でもこのままでも塩辛くで食べれない。
そこでこれを2回、3回と白雪では繰り返します。
酒粕を取って、漬けてを繰り返すのです。
その工程を踏むことで、15%→7.5%→3.5%と塩分が減ってくるのです。
科学の実験みたいですね!
ちなみに1回目の粕を1番粕と言うそうです。
そして塩分が下がるから、甘味を感じるようになり、甘味が強くなってきます。
最後に抱き粕(最終の味付けの粕になります、砂糖など入れて味調整です)
に漬け込んで、出荷の流れです。
味の変化
粕に漬け込んだまま、熟成も進むので味も変化していきます。
色も黒くなっていきます。
熟成が長いと味が濃い、ちょっと辛い感じがします。
熟成が浅いと味が甘い、奈良漬好きな人には薄く感じるかもしれません。
私は味が甘く感じる方が好みでした。
保存方法ですが、もちろん常温保存で大丈夫な商品なのですが、
冷蔵庫で保存すると尚良いようです。
封を開けた場合は酒粕に漬けたまま、タッパなどで冷蔵庫保管でお願いしてます。
まとめ
話を聞いてるだけでも、奥が深い商品だなと。
昔の人はこの製法をよく思いついたものだなと思います。
次は甘酒について書いていきたいと思います。
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