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ジョン・キム『時間に支配されない人生』

書籍名:ジョン・キム『時間に支配されない人生』

現代人は時間に対して無頓着に接し、それを無尽蔵の資源と捉えている一方で、お金には有限性を感じ、節約を心がけます。しかし、時間こそが最も貴重で有限な資源です。

言い換えれば時間の使用は、私たちの命の時間を消費する行為です。

遠方のスーパーで僅かなお金を節約するために多くの時間を費やすことは、貴重な時間を少額のお金と取引しているのに等しいです。スマートフォンをいじりながらSNSを見る時間、ゲームをする時間、仕事をする時間、全てが私たちの人生の一部であり、それぞれが命の時間を消費しています。

死が避けられない私たちの生において、何に時間を投資するかは、我々が考えるよりも遥かに重大な選択です。

では、どのような事柄に時間を投資すればよいのでしょうか。

筆者は、最も価値のある事柄に時間を使用すべきだと主張した上で、人生の価値を以下のように定義します。

[ 人生の価値 = 長さ × 深さ ]

ここで「長さ」は時間、すなわち、長生きすることや何かを継続することを意味し、「深さ」は

[ 深さ = 緊張感 × 集中力 ]

と定義されます。

筆者によれば、緊張感と集中力を獲得するためには、常人の5倍の目標値を設定することが有効です。

英語学習において、多くの人が100単語を目標とするならば、500単語を目標に設定すれば良いとのことです。

さて、締め切りを厳しくしたり、目標値を高くする以外にも、集中力を高めるにはどうすればいいでしょうか?面白いと思った方法の一つは、3回朝を迎える手法です。

5時に起きて、2時間仕事して、30分寝る。そしてまた2時間仕事して30分寝る。これを3回繰り返すと、ちょうど12時になります。確かに早起きしても、だいたい2時間くらいで疲れて眠くなってきますので、ちょうど良い感じの方法ですね。

時間の使い方のポイントは、日々の生活全てを厳格に過ごすことではなく、日々の数時間を集中して仕事に使い、残りの時間を読書や散歩など、自分にとって幸福感が得られる活動に使用することです。

また本書ではいい人生を送るために読書は重要なことであると指摘しながら、筆者は三読という読書法も紹介しています。

本を3回読むこの方法では、1回目は概要を把握するために10分でざっと読み、2回目はポイントを確認し、3回目は自分の意見や感想をノートや付箋に書き留めます。この読書法は、筆者のこれまでの読書経験を形にしたものであり、非常に参考になります。

本書では他にも、「幸福の定義」や「無意識の活用方法」など、多くの洞察が提供されています。時間を意識し、有意義に生きるための洞察を得たい方は一読をお勧めします!

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