2018.12.31 Forbes :J-Pop Trio Perfume Discuss Their Music And Their Future After Nearly 20 Years Together _日本語訳

掲載元:Forbes

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J-Pop Trio Perfume Discuss Their Music And Their Future After Nearly 20 Years Together

※追記:Forbes JAPANに翻訳記事が!ちょっと懐かしくて、いい写真も使われていて嬉しい♪♪↓↓↓

Perfumeが語る 音楽そして共に歩んできた20年の先にある、未来

Dec 31, 2018, 11:47pm
Tamar Herman

日本の3人組ユニットPerfumeが2000年に結成されてからもうすぐ20年が経過しようとし、彼女たちは日本で最も有名なポップグループとなった。大本彩乃(のっち)、樫野有香(かしゆか)、西脇綾香(あ〜ちゃん)は、長きにわたる共同制作者である中田ヤスタカのプロデュースによるシンセポップ、テクノ、EDMを織り交ぜたフューチャリスティックな楽曲群のカリスマ的演じ手として成長を遂げてきた。

Perfumeは楽曲のみならず、長い間変わらぬスタイルの明快なコレオグラフィーや独特な演出技法の審美眼で名を馳せ、女性グループのライフスパンを更新し、若者志向のJ-POPという枠組みを超えて、海外ツアーを継続して廻ることができる数少ない日本のアーティストとなった。
8月にアルバム”Future Pop”をリリースし、Perfumeは2018年の下半期に国内ツアーを、そしてこれから7回の北米でのショーを行い、さらには3月と4月にも何らかのサプライズが発表されるだろう。北米ツアーに先駆けて、Perfumeのメンバーが東京でForbesにキャリアのこと、アルバム” Future Pop”のこと、そしてJ-POPを取り巻く環境や彼女たち自身の変化について語ってくれた。

2018年をどう振り返りますか?

かしゆか: 2年ぶりに新しいアルバムをリリースして、ツアーを回ることができました。今回のツアーでは、いつものような大掛かりな機構を使ったステージではなくて、伝えたい本質が表現できるようにシンプルなものにしています。
 演出の付加価値を足すのは簡単です。どんどん規模を大きくしていけばいい。でも、それを逆に削ぎ落とすことで、何を優先させることが大切か、よりはっきりと気付けましたし、お客様に対しても私たちの伝えたいメッセージがよりクリアになったと思います。お客様とよりよくコミュニケーションが取れて、良い一体感のようなものを感じることができています。受け渡したいメッセージは1曲1曲で違いますが、このアルバムを通して伝えたいことは、未来はきっと明るい、そして今ここに幸せがある、幸せはもう今、目の前にあるよということです。

Future PopをPerfumeの革新の先にあるものとして捉えたなら、どんな見方ができるでしょうか?

のっち:私たちは10代の頃から一緒にいて、プロデューサーもずっと変わっていません。常に私たちの人生のそのタイミングに合わせた曲を、私たちと一緒に育って行くように作ってくださいました。でもこのFuture Popのアルバムでは時間を遡って、若い時の気持ちに戻るような曲を書いてくれたんです。私たちは本当にたくさんの経験を重ねて来た分、今の年齢を気にせずにこういう感情に入り込んで行ってもいいんだなって思いました。

あ〜ちゃん:私たちは中田さんが曲を作るときに何も提案をしていなくて、アルバムFuture Popの中に込められた考えも、私たちの楽曲も、すべて中田さんのもの。このアルバムの曲を中田さんに聞かせていただいた時、ちょうど、次の世代のアーティストにバトンを渡さなきゃいけない、そして自分たちはこの市場から押しやられていく時期にきているんじゃないかなと考えていたところでした。でも寧ろ、この楽曲で私たちは中田さんから「まだまだ君たちには未来があるじゃないか。もっとやらなきゃ。まだ終わってないんだよ、何やってるの?」って言われているようでした。私たちへのメッセージをくれたのかな?もっと行ける、って気持ちになりました。

今、もっと若さがないと、リスナーや業界に受けないと思っていますか?

あ〜ちゃん:いえいえ。中田さんは、私たちに、必死に若作りなんてしてないで私たちが今一番かっこいいと思うことをやるべきだと考えていると思うので。

キャリアにおいて、メンバーの中の誰も自分の曲をディレクションせずに、ただ一人のプロデューサーとここまで密に結びついてやってきた、このことをどう感じていますか?

かしゆか:私たちは100%中田さんを信頼しています。最近、中田さんは私たちの楽曲でフューチャーベースに挑戦して、初めはとても驚いたのですが、でも、中田さんには何故このジャンルの曲を私たちが今このタイミングでやらなければいけないかがはっきりと見えている。ちゃんと理由があるから、私たちも中田さんについていこうと思っています。

あ〜ちゃん:実際は、私たちに歌詞を書かせてくださいとお願いしたこともあって、でも中田さんは全部自分でやりたいと。日本ではPOPミュージックのアーティストが楽曲を提供してもらうことは当たり前にあることです。私たちはとても息があっていますし、中田さんが曲を提供してくれることに信頼をおいていて、中田さんもまた、その曲を私たちがパフォーマンスすることを信頼してくださっています。だから、何の問題もありません。

Perfumeは日本の音楽シーンにおいても、そのスタイルにおいてもアイコン的存在です。なぜ2017年のタイミングでPerfume Closetのアパレルラインをリリースしようと思ったのですか?

かしゆか:きっかけはライブで私たちのステージ衣装のコスプレをファンの方々が着て来てくださっていることです。でも、ステージ衣装はステージ用のデザインなので、デイリーには着にくいものです。なので、ステージ衣装(*や楽曲から)インスパイアされたものだなとファンの方が思えて、なおかつデイリーに着ていただけるものをお届けしたいと思いました。これが、Perfume Closetで私たちが叶えたい、基調となるコンセプトです。

のっちはパンツスタイル、かしゆかは絶対に髪をショートにしないなど、皆さんはずっとそれぞれのスタイルを変えずにいます。なぜ、こんなにも長い間同じビジュアルスタイルをキープすることが、こんなにも大切にされてきたのでしょうか。ヘアスタイルや衣装のイメージを変えたいと思ったことは?

かしゆか(髪をお団子にしながら):プライペートでは、髪が長くて大変なことが多いので変えてしまいたい時もあります。でも、Perfumeとして、このスタイルは私たちそのものなので。髪型や着ている衣装でわかってもらえているので、このスタイルを保つことは大切だと思っています。

あ〜ちゃん:でも、もしかしたら、急に変えたくなっちゃって、染めたりすることもあるかもしれませんよ。私が髪をバサッと短く切って、モヒカンにしちゃったり。ひょっとしたらの話。

長年影響力を保ち続けて来たからこそ、Perfumeの変わらないルックスは芸術性においてももはや不可欠なのですね。では、活動してきたこの20年ほどの間で、日本の音楽シーンはどのように変化したと思いますか?

あ〜ちゃん:私たちは、まだ30年くらいしか生きて来てないし、もっとキャリアのある方がたくさんいらっしゃると思うのですが。。。今ファンの方に愛されているヒット曲には全て、物語性があるということでしょうか。全てにおいてドキュメンタリー性があって、あらるゆる面でリアルさを感じられなければいけない。例えばアリアナグランデの”Thank U , Next”のように、全て彼女自身と繋がってきた人のことを歌った曲。この曲は本当に好きですね。とてもリアルで。

将来、自伝的な楽曲をリリースしたいと思いますか?

あ〜ちゃん:中田さんが最近書いてくださる曲は、人としての私たちに近づいていて、歌っていくほどに実際に私たちに訪れ得る出来事や感情を表現していると感じています。(2015年リリースの)”STAR TRAIN”は、私たちのドキュメンタリー映画の主題歌です。

では、最も人としての自分に共鳴する曲を1曲づつ選ぶとしたら、どの曲ですか?

あ〜ちゃん:あぁ、この質問好きかも。そうですね、2012年の”Spring of Life”です。どうしたら人生の春を迎えられるかを歌った曲ですが、春を迎えるためにはどう前向きで積極的でいられるかどうか、自分次第だよって言っている曲です。今、私は前向きな気持ちでいっぱいなんです。

かしゆか:そうですね、自分は自分で、曲ではないから、どの曲が一番自分を表しているかを選ぶのは難しいです。でも “ FLASH”(2016) 、好きです。とてもPerfumeらしくて、自分を前向きにしてくれる曲です。

のっち:私は ”無限未来” 。Future Popに入っている最近の曲で、明るい未来を歌っています。私はいつも未来を前向きに楽しみにしていて、もっとビッグでもっといいことが待っているって思っています。なので、まさに自分の曲だなと思いますね。常に理想を描きながら夢に向かってまっすぐ進んでいくのが自分だと思うので、間違いなく私の歌だと思います。

かしゆか、” Perfumeらしい”とは、どういう意味でおっしゃったのでしょうか?

かしゆか:あきらめないこと。全てがシンクロしていくこと。機械的に見えるかもしれないけど、私たちがやって来たことには人の温かみがあります。シンクロしていく時ほど、そしてテクノロジーが使われていくほど、それを可能にしている人たちの力が在るんです。このことは、ファンの皆さんにも伝わっていると思います。

Perfumeにとって、ローファイであったりアコーティスティックな曲をリリースしたり、実際に演奏する可能性はありますか?

かしゆか:昔は、ステージやラジオでアコースティックをしたことがありました。自分たちの曲で見たこともない新しい部分を発見できて、そういった新しさも好きです。でも、正式な形ではリリースはしないと思います。

Perfumeは日本のアーティストの中でも早い段階でyoutubeを国際的に活用しはじめて、世界中のリスナーが音楽やミュージックビデオにアクセスできるようになりました。近年では多くのJ-POPアーティストが後に続いていますが、欧米のシーンでJ-POPは大きく水をあけられているようにも感じます。Perfumeは先頭を切って日本から海外を見据えた立場として、この国際的なJ-POPの形勢をどう思われますか?

のっち:私たちがJ-POPを海外に打ち出したパイオニアだとは、思ってはいません。何をやっていくかを決断するときは慎重になってしまうんです。「海外に行くのは早すぎない?今でいいの?」って。
今は若いアーティストがもっと積極的に海外に行っているので、実際はそういったアーティストが私たちよりも日本の音楽シーンを世界中に届けていると思います。

長い間、一緒に活動してきました。どのようにしてご自分の中でこの関係をポジティブなものに保ってきたのでしょうか?そしてどうしてこんなにうまくいったんだと思いますか?

あ〜ちゃん:親たちに聞いてもらった方がいいかも(3人笑)私たちはこんなに長く続くと思っていませんでしたし、これは本当に奇跡みたいなことなんです。私たちが読んだら自分たちのことがもう少しよくわかるように、誰か「Perfumeはなぜこんなに長く続いているのか論」を本にして欲しいです。

Perfumeは3人が高校(*小)学生の頃から一緒に活動してきました。出会った頃から今までの間に、自分はどんな風に変化したと思いますか?
[彼女たちは話し合って、リレー方式で自分以外のメンバーの変化を話してくれることになりました ]

のっち:かしゆかは、昔は短いスカートを履くような子ではなかったけれど、今ではステージでいつもスカートです。スタイリストさんが多分、ファンの方がかしゆかの声を聞いて感じていたキュートでガーリーなイメージに似合うということで選んでくれたのが最初だったと思います。昔はかしゆかにフェミニンなイメージなんて少しもなかったんです。全身黒を着ていましたから。でもステージ衣装の影響で、かしゆかがフェミニンな服を好むようになって、色物も着るようになりました。

かしゆか:あ〜ちゃんは犬を飼い始めました。昔は動物をそんなに好きではなかったのに、あ〜ちゃんの家族がリスを飼ったんです。全く興味が持てていないようでした。なので、あ〜ちゃんから自分でペットを飼ったよ、本当に可愛いよって聞いたときには、これまでのイメージと違いすぎて、とてもびっくりしました。

あ〜ちゃん:最近では人とおしゃべりできるようになりましたが、のっちは本当に昔は人見知りでした。典型的な一人っ子。一人遊びが上手な子でした。学生時代を振り返ると、髪を切りに行きたくても、自分で予約できないから私に予約の電話をさせたりとか。そのくらい、シャイでした!大人になって、お友達もできてきました。

ファンの抱いているイメージは、実際のあなたと一致していますか?
かしゆか:たぶん、部分的には。半々、くらい?

ワールドツアーがもうすぐ始まりますね。それ以外に、2019年、何か楽しみにしていることってありますか?

あ〜ちゃん:いよいよみんな30歳になるので、これからどうなって行くのかが本当に楽しみです。
もっと自由に楽しくできたらいいなと思っています。

※文中の楽曲

 STAR TRAIN(2015)

 Spring of Life(2012)

FLASH(2016)

無限未来(2018)

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