不安は立ち向かっても死なないが抱え込むと死ぬ

喜びが欲しければ不安は避けては通れない。ここ一年の間で心の底から嬉しいと思えるような出来事はあっただろうか。下手するともう数年以上そんな体験をしていない人は少なくないと想像する。ちょっとした幸せや快感は特に意識せずともやってくる。ゲームで勝ったり誰かに褒められたり感謝されたりするのはもちろん嬉しいが大きさでいうと小さいことが多い。それは自分が努力したかにもよるが一番はリスクを取っていないことが殆どだからである。落ちたらどうしよう、失敗したらどしようという不安を乗り越えて初めて得ることができるものは他のものとレベルが違う。この種のうれしさを多くの人は受験や就活等で体験しているはずだ。一度も経験していない人は稀であると思う。特に若いうちは周りから強制的にリスクを取らされるケースがあるからだ。もうその感動を忘れてしまっているかもしれないがライブチケットに当選した時とは明らかに異なる感情であったことを思い出してほしい。

よく一歩踏み出せない人に対してされるアドバイスに”身近なことでいつもと違うことをしよう”といった類のものがある。いつもと違う道で帰るとか行ったことのない店に入るとかだ。私はこれで人が変わるとは思はない。なぜなら一歩踏み出せないと言っている人たちは現状に満足しておらず変わろうとしているけど乗り越えないといけない嫌な事が怖すぎて現状で妥協しているのだ。小さいハードルを越えれたから次は大きなハードルに挑戦するぞ!と勝手に進んでいける人はそもそもずっとウジウジしていないと思うのだ。きっと違う道で帰ったとしても知らない店や景色を楽しんで、それに満足して終わる。行きたい方向に向けて後ろから背中を蹴るか今のままだと死ぬと思わせるくらいの危機感プレッシャーがないと動かない。しかしそうやって人に頼るとその後にぶち当たる壁を自分で越えられない。そんなにリスクが嫌なら取らなくていい。リスクから不安から逃げ回っていても生きていける。変わりたいなんて嘘だ。変われたらいいなーの間違いだ。そうやって空から万馬券が降ってくるのを待ってればいい。その方が精神的にも健康だ。変わらなければと思っていると思い込んでいることをやめれば悩まなくてすむ。

諦めてほしくはない。でもその止まっている足を出すのはあなただ。どんなに励みになる言葉も心は動かせても環境は変えれない。自分の場所は自分でつくらないといけない。不安は寧ろ挑んでいかないと自分を蝕む。


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