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【鹿児島ならでは】芋焼酎のお湯割り文化

蔵人です。

芋焼酎の本場、鹿児島の定番の飲み方といえば「お湯割り」です。

本来ならもっとも美味しく飲める「燗付け」がおすすめですが、
時間も手間もかかってまどろっこしいということで、
酒量の多い地元ではグラスにお湯と焼酎を入れて
「お湯割り」で飲むのが圧倒的です。

そんな鹿児島ではお湯割りを飲むための専用グラス、
通称「お湯割りグラス(そのまんまです)」
を各蔵元オリジナルでつくっています。

ノベルティグッズというか、居酒屋さんでこの蔵元のグラス使うんなら
中身も同じのでね♡…と、そんな願いが込められています。
いろんな蔵元のお湯割りグラスをコレクションしている
という方もいらっしゃいますよね。
ある意味これも文化だな~と思うところであります。

さてこのお湯割りグラスですが、目盛がついていまして、
6:4、5:5、4:6と3つの濃さに簡単に調整できます。
焼酎は割って飲むのが一般的ですので、お湯で割る時に
「ロクヨン(6:4)で」とか「ゴーゴー(5:5)で」
とかいってお願いします。

ちなみに通例では前に来る数字が焼酎の量ですので、
ロクヨンといわれてお湯を6いれたら薄いと怒られます。

但し、最近酒量が減ったと仰るご老体方から7:3(ナナサン)で
と言われて、焼酎7入れたらだめです。

意外と地元でも焼酎が前の数字というのは曖昧だったりしますので、
ここは思い切って確認した方がいいと思います。
…だいぶ酔っぱらってくるともう何対何とかよくわからないので

相手の酔い具合を見ながらこそっと薄~く作ったりします。
これは思いやりです(笑)

お湯割り専用グラスとなると大きさが2種類ほどに限られます。
白金酒造のお湯割りグラスは容量120ccと小ぶりです。
一升瓶のゴーゴー割ですと約30杯分になります。
その小ぶりな容量から、わりと熱めのお湯割りでもすぐ人肌程度になり、
より甘味がまして美味しく感じられるようになります。

…そして、とても怖いところがあるんです。
このグラスはたった3口で残りわずかとなります。

ちょっとお話ししながら、合間にくいっといくとすぐに飲み切る容量です。鹿児島の飲ミニケーションではグラスが空く前に気の利く若者(?)が、「ささっ、作りますよ!」といってグラスを受け取ろうとするんですが、
その時に残ってたら作りにくいんで「悪いねぇ~」といいながら
最後まで飲み切って空にしてからグラスを渡します。
この一連のやり取りが延々繰り返されていつも間にか
へべれけになることも…。

お湯割りグラスでほどよくあったかい甘露で美味しい焼酎。
そして少量ならではの止まらないハイピッチで出来上がっていく人々…。

あくまでも蔵人の偏見混じりではありますが、鹿児島ならではの
飲ん方というとこんな光景が脳裏に焼き付いています。

ようやくコロナ禍も出口に近づいてきた感じがしてきましたね。
だいぶご無沙汰となっていますが、皆でわいわい飲ん方したい
と思う今日この頃です。

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編集担当より

意外と知らなかったのでは!?
編集担当も「一人で飲んでると鹿児島のお湯割りグラスはすぐ無くなるから不便で…」と言われたことがありますが、
焼酎を追加し合うとその分コミュニケーションの量が増えるという事ですね…!

日本酒のおちょことも似てるきがします。

鹿児島ならでは!?のお湯割りグラス、
鹿児島の「飲んかた(飲み会)」文化、
体験したい方はぜひ鹿児島に飲みに来てくださいね~!

蔵人が丹精込めて製造した焼酎はこちらから
https://ishiguranet.jp/

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