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芋焼酎を寝かせると美味しくなる理由

蔵人です。

焼酎の原酒はアルコール度数が高く、
風味の変化もそれほど大きくないので常温で貯蔵します。

季節による温度変化はタンク内でゆるやかな対流をおこすといわれており、このおかげで酒質はよりまろやかになるそうです。

ですが、タンクの容量にたいして中身の量が著しく少ないと
夏場にタンク内で気化してしまい酒質がかなり変わってしまう
こともあるので、量が少なくなった原酒をまとめます。
そうして空いたタンクに新酒を入れていきます。

年によって出荷量も増減しますのでだいたい2年分くらいは
在庫を持つことになるんですが、屋内だけでなく屋外にも
貯蔵用のタンクをならべています。

でけぇ~

これがいずれ全部製品になって出ていくと考えると、
世の中はのんべえだらけだなぁ~と感心します。
皆様の一杯の「だれやめ」が我々のお給料となり生活ができる。
まことに有難いことです。

給料アップが声高らかに叫ばれる昨今、
上がった分でぜひ一杯を二杯にしていただけると我々も嬉しいです。

4千年も焼酎飲めるって素敵じゃね!?あれ、僕だけ?

さて、1月になると南国鹿児島でも最高気温が10度前半なることも多く、
秋に造った焼酎は蒸留したてで25度くらいの品温ですが、
年が明けると10度台まで下がります。

そうすると焼酎の中の油分が冷えてでてきます。
これは焼酎の「うま味」でもあるので取り除いてしまうのは
もったいないんですが、表面に浮いてきたやつは空気にふれて酸化し、
よくない風味になったりします。


なので、タンクの中をのぞきながら浮いている油を掬い取ります。
寒風吹く中での屋外作業は手がかじかんで寒い寒い。

アルコールは手の脂分までも溶かすので、手荒れにも注意です。
せっかく造った焼酎がおかしくならないように
鼻水を垂らしながらせっせと油を掬い取ります。

冷え切った体にはお湯割りが一番。
この時期はお湯割りで身も心もあったまることが一番のご褒美ですね。

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編集担当より

焼酎製造のピークは終わりましたが、
蔵人さんたちは、もうすこしだけ焼酎造りを
やっています。

手造りで作っていますので、白金酒造に来たら
もしかしたら見学できるかも・・・?

美味しい焼酎を造るために、日々奮闘中!
またの更新をお楽しみに~

蔵人が丹精込めて製造した焼酎はこちらから
https://ishiguranet.jp/

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