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【白金酒造の和っていい話】 おれは焼酎の本格派右腕

蔵人です。
皆さまが愛飲されている白金酒造の焼酎の裏ラベルをご覧ください。

品目︰本格焼酎

そう、私達白金酒造は本格焼酎を造っている蔵元です。

本格焼酎は「単式蒸留焼酎」というカテゴリーに属します。

これは麹と水と原料を加えて発酵させたもろみを単式蒸留機で蒸留したお酒で、アルコール度数45度以下のもの。
伝統的な製法で原料や酵母由来の香味がでやすいという特徴もあります。

そして次の条件に該当するお酒のことを本格焼酎と呼びます。

・水以外の添加物(砂糖、着色料など)が入っていないもの

・使える原料は穀類、芋類、清酒粕、黒糖と国税庁長官が指定した49品目の原料のみ


まとめますと、決められた原料で、単式蒸留機で蒸留した、添加物の入っていない香味豊かな焼酎が本格焼酎です。…まとまってますでしょうか?
(詳細は酒税の本を読むことをお勧めします…とても複雑です)

馬鹿正直な本格焼酎こそ尊い!芋焼酎よ、本格焼酎の星となるのだ!!!

そうありたい。本格焼酎よ、永遠なれ。

思い込んだら試練の道を行くが男のど根性

さて…取り乱しましたが、本格焼酎の原料として平成18年に国税庁長官が指定した49の原料はこのようなものです。

ずらずらっと色々あるんですね。これは当時すでに商品化されていた原料を登録したもののようです。

ナニコレ?って見たことない原料が多い気がする。

最近はネットで検索すればす〜ぐヒットします。何とも便利な世の中です。

ほとんどの原料で商品がヒットしました。残念なことに見つからないものもありました。

これらのほかにもいろいろな物品を焼酎にしていると思われますが、この指定外のものを使用すると本格焼酎の肩書は使えず、「単式蒸留焼酎」という表示にすることになっています。ハーブとかそうですね。

 

そんなこんなで検索していると、原料一覧にひときわ異彩を放つものを見つけたのです。

「あのぅ。…ホテイアオイです…。」

……なんだチミは。もはや食べ物ですらないじゃないか。

食べ物ですらない…。

調べていくとホテイアオイを食べる国もあることが分かり(勝手な憶測すみません)、さらにホテイアオイ焼酎製造に関する資料を見つけることができました。

なんでも湖沼の水質浄化のためにホテイアオイを放ち、大量に増殖したホテイアオイの利用方法として焼酎にするアイデアを思いつき商品化した


ということらしいですが…いやはや恐ろしいほどの情熱です。
素晴らしい…技術者としてかくありたいです。

 

他の原料もきっと開発当時「おらが村の特産品を焼酎にすべぇ」と頑張っていたんだろうな。…そんな情景を思い浮かべました。

 

本格焼酎のメジャーは米麦芋に違いない

でもこんなのあってもいいじゃない

焼酎で起こせよムーブメント

今宵はそんなたぎる想いを肴に本格焼酎を楽しみたいです。

 

ホテイアオイの花言葉は「恋の楽しみ」「恋の悲しみ」「揺れる想い」。

水面に揺れる水草を恋に例えてとってもキュンキュンしますねぇ。



ちなみにホテイアオイの参考文献がこちらです。

ホテイアオイの実験・研究を続けながら,有効成分を活かす方法を模索した。試行錯誤の結果,ついに世界で最初の“ホテイアオイ焼酎”の発明に成功した。
“ホテイアオイ焼酎”の商品化は,岡山県の老舗である酒造メーカー辻本店(辻弥兵衛会長および原田巧部長)との共同で行なった。世界初の“ホテイアオイ焼酎”の商品名はホテイアオイの美しい紫色に因んで,その名も「紫美人」(写真11ー 1)と名付け,全国発売されることが発表された。
世界に分布するホテイアオイとその水質浄化
並びに資源としての有効利用の研究( N)

note編集担当より
いろんな原料で焼酎が造れる!ってすごいですよね。
ホテイアオイもそうですが世の中には

牛乳焼酎、銀杏焼酎、ニンジン焼酎、ワカメ焼酎・・・。

・・・・。
すごいです・・・。

あらためて、焼酎って奥が深くて間口が広い。
また次回も蔵人さん特有のユーモアを交えて!(笑)
色んな話を聞いていきたいと思います!

是非最後まで見てくださった皆さんは「スキ」をお願いします。
モチベーションと創作意欲に火が付きます!
それでは次回をお楽しみに~!

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